ブル シーズン2のラスト2話は、前後編の2本立て。シーズン1のラストも2本立ての大作だったので、今シーズンのファイナル2本立ても、ブル恒例の大作となるようだ。
今、思い出すとシーズン1のラスト2話は、演出は良かったが脚本はイマイチ。そして今回のシーズン2、まだ半分しか見ていないが、前半の脚本は秀逸。演出は控えめだが緊張感があり、結末が予想できないとてもスリリングな展開となった。
死刑案件
今回のブルが緊張感ある展開となった理由は、今回の裁判の求刑が死刑だということ。
事件はこうだ。
ある女性がレイプされ殺害される。さらに現場に駆けつけたらしい恋人の男性も殺害され、事件現場は放火された。
放火により、ほぼ証拠は消えたが、その3日後、殺害現場から無くなっていた被害者の車が発見される。車には言葉を話す事が出来ない男性が乗っていたが、彼は3日前に見知らぬ男から車買ったと証言(新車を600ドルで・・)。当然警察は2名の殺害犯として、この男を逮捕勾留する。
同じ時間に、酒に酔って自動販売機を壊し逮捕されたドクター・ブルが殺人容疑で逮捕されていた男と同じ留置所の部屋に。
男は悪酔いして吐いているブルに、ハンカチを差し出す。その後、男が2名の殺害容疑で起訴されたことを知ったブルは、男に会いに拘置所へ出向く・・・
今回のあらすじ・不安定なブル
ここ最近の人間関係などで疲弊していたブルは、ややアルコールの過剰摂取となっていた。
TACのメンバーも気がつくほどブルが荒んでいた理由は、どうも独り身の時間が長すぎたことに原因があるらしい。
仕事の忙しさもあり、なかなかパートナーとうまく続かないブルだが、元妻で少し前に再会したことからまた少し親密になっていたベニーの姉「イザベラ」が、なんと別の男と再婚すると聞き、さらに落ち込んでしまう。
そんな状態をマリッサに指摘されたブルは、この死刑案件に没頭することで自分を取り戻そうと試みる。
だが、気合が空回りし、ベニーやTACのメンバーのアドバイスを聞き入れず暴走。そしてメインの仕事である陪審員選びでミスを犯したことで我に返ったブルは、マリッサやベニーに謝罪し仕切り直すことにする。
邦題の「死す」は、ブルの死??
今回の邦題は、「法廷に死す・前編」なのだけど、次回予告を見ていると、ブルの体調・精神的不良はかなり深刻のようだ。予告ではほんの少ししか判断できないが、どうもブルに生死に関わる危機が訪れるようにも見えた。
まあブルはタイトルにもなっている主人公なので、死ぬことは100%無いだろう(笑)。だが、ブルが倒れてシーズン持ち越し・・なんて事は考えられる。
ただ、今回のブルが面白かったのは、ブルの体調とは無関係。
全く先が読めない今回の脚本、ブルの最高傑作になりそうな予感
この容疑者は本当に無実なのか?
あの明敏なブルが絶不調に陥っていることから、真実を読み違え、容疑者が実は犯人という可能性もある。
こういう葛藤は弁護士にはつきものだろうけど、ことブル(高名な心理学者)の場合、真実を読み違えることは今までならありえなかった。
この変な演出には、いろいろと意味があるようだ。でもブルの体調より、やはり事件の真相に興味がいってしまう。
話すことが出来ず、体もあまり強くなさそうな容疑者。一見、誠実そうに見える彼だが、真実はどうなのだろう?
仮に彼が無実だった場合、次回は真犯人をどう特定するのか? 今までのブルからして、真犯人がわからずに終わることは無いだろう。正義は果たされるはずだ。
反対に、容疑者が真犯人だった場合・・・ブルが法廷で死ぬこともあるかもしれないね。そのくらい衝撃的なストーリーになるだろう。
死刑案件に係るTACのメンバー
ブルが誰にも相談せずに依頼を引き受け、陪審員選びで暴走したことに、ベニーは激怒する。
この時ベニーは、依頼人の生死に関わる案件なのに、一切相談しないで暴走するブルに、「もし後悔を残すことになったら、どうしてくれるんだ!」と詰め寄った。
似たようなことをマリッサも感じていたし、それはチャンクやケイブル、ダニーも。
特に、本当に無実なのか?ということに、TACのメンバーは確信を持てていない。
一応、留置所内でのブルの話から、メンバーは容疑者の無実を信じる。
それにしても、今回のこのエピソードを見ていて感じたのは、死刑案件に関わる弁護士サイドは相当重いものを抱えることになるということ。
今まで多くの海外ドラマで死刑案件のエピソードを見たけど、こういう面に注視した演出は初めてだ。ベニーが激怒したのも当然。もし本当は無罪の人を救えなかったら?もし本当は有罪だったら? どこかに疑問を感じていたら、全力の弁護も難しくなる。調査にもバイアスがかかるかもしないし・・
There’s no room for error in this case! #Bull pic.twitter.com/9YlNH43Cem
— Bull (@BullCBS) 2018年5月2日
それと改めて感じたのは、ベニー役のフレディ・ロドリゲスは本当に良い役者だ。個性的だし、すぐに覚えられる特徴がある。マイケル・ウエザリーとの相性も抜群に良い。
というか、マイケル・ウエザリーはフレディ・ロドリゲスがいると映えるよね。マイケル・ウエザリーが引き立つとか、そういう意味ではなくて、2人が際立って良いコンビに見える。
このBULLでの、ドクター・ブルとベニー・コロンというコンビが見られるだけでも、このドラマの価値は高いと思う。
最終回の展望
まず最後のシーンで「一杯やりに行く」と出ていったブル。
え??本当に飲むのか?? 次回ブルが倒れるなら飲むのかなあ?
それとケイブル。次回のケイブルはどうなるのだろう?
そしてなによりこの裁判の行方、そしてこの事件の真相は?
結構ライトな感覚のこのドラマだけど、今回の結末は楽しみだなあ。次回が待ちきれない。
期待して待とう!

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