PR

デクスター ニューブラッド S1最終話の感想

Dexter: New Blood s1デクスター:ニュー・ブラッド

当サイトはPR広告を表示しています。

デクスターニューブラッドS1最終話の配信を見た。まず見終えて最初に思った事は、これはファンからブーイングが出るだろうな・・ということ。 そして「ニューブラッド」の意味はそういう意味なのか・・と思うと同時に、それなら「デクスター」というタイトルはいらなかったんじゃ・・とも感じた。

というわけで、否定的になりそうな「デクスターニューブラッド S1最終話」の感想、いってみます。

PR

ここまでの軽いあらすじ

まず、前回の記事でデクスターニューブラッドE3までの感想、あらすじを書いているので、そちらもぜひ! こちら→デクスター:ニュー・ブラッドE1~E3までの感想

自分の死を偽装し、マイアミからアイアンレイクに移り住んだデクスター・モーガン。 このアイアンレイクという田舎町でのデクスターは、殺人をやめ、街に溶け込み、普通の人間としての幸せを掴みかけているところだった。

ところが身近にいる一人の若者が、過去にある事件を起こした悪党だと知り、デクスターはマイアミ以来の殺人を犯してしまう。 そんなときデクスターがマイアミを離れるときに捨てた息子・ハリソンが、突然彼の前に姿を表す。 父の愛情を感じたいハリソンに対し、デクスターは少しずつ心をひらいていくが、ハリソンは反対に父が何かを隠していることに不信感を募らせ、さらに自分の中にある暴力衝動を抑えられなくなり、親子関係は悪化する。

そんなハリソンは、父よりも偶然知り合った富豪の男「カート」になつくようになる。カートはデクスターが殺したマットの父親なので、デクスターはハリソンがカートと付き合うことを禁じるが、ハリソンはそれに強く反抗する。 

そのカートだが、デクスターには彼の不審な行動が次第に目につくようになる。疑問を持ったデクスターはカートを調べると、なんとカートは連続殺人鬼だと判明。 そしてカートがハリソンを殺そうとしたことで、偶然にもデクスターとハリソンの親子仲は修復。デクスターはハリソンに自分が殺人鬼であること、殺人は罪を免れた相手にだけ行っていることを話し、暴力の衝動を抑えきれなくなっていたハリソンに、罪人を罰する(殺す)ことで衝動を抑えるすべを教えることにする。

ところが、デクスターの恋人であるアンジェラ(アイアンレイク警察の署長)が、デクスターがマット殺人に関わっていることに気づき、さらに彼が悪名高きシリアルキラーの「ベイハーバーブッチャー」ではないかと疑い始める。

その後、決定的な証拠を見つけたアンジェラはデクスターを逮捕するが・・・

ストーリーのポイント

まず前回書いたように、このデクスターというドラマの根幹には「サイコパスは遺伝する」というのがあり、今回のニューブラッドもそれがストーリーの本筋となっている。で、結論から言うとハリソンも明白なサイコパスだった。まずはこれがニューブラッドの大きなポイント。

そしてデクスター型サイコパスは、例えばジョーカーのような善意のカケラもない悪魔ではなく、概ね普通の人間と同じ精神構造を持つ。 ただしデクスター家の人間は定期的に激しい暴力衝動に苛まれてしまう事、そして人を殺すこと、傷つけることに基本何の罪悪感も持たないという特徴を持つ。 しかし善人的な心も多少は持っている(または理解している)上に、一般の人間が送っているような「普通の幸せ」を欲している。これがポイントの2つ目。

そして前回の記事(E3まで)までは、ここまでのデクスターニューブラッドはとても面白い・・と書いたが、ある時期(演出)を境にその面白さに陰りが見え始める。*これは個人的な意見

その時期、演出とは、かなり唐突に起こったハリソンの正当防衛事件だ。この事件は、ハリソンが仲良くしていた友人「イーサン」が同級生からイジメにあっていて、その報復にイーサンが計画した乱射事件をハリソンが止めたというもの。*真相はハリソンの自作自演。

この事件を境にドラマの方向性は大きく変わる。これが3つ目のポイントで、ニューブラッド最大のポイントと言えると思う。*詳細はこの後の感想で

感想

ということで、ストーリーのポイント3つに絡めてデクスターニューブラッドの感想を書いてみる。

不評だった結末ありきのシーズン構成

最初に最大のポイントとした「ハリソンの自作自演事件」について。 前述のように、それまで面白かったニューブラッドがこれを機に少しずつつまらなくなっていくのだけど、この理由は個人的にはかなり明確だと思ってる。 

この事件を機に、このドラマ(シーズン1)は結末(デクスターの死とハリソンのシリアルキラーデビュー)に向かって一気に進んでいくのだけど、その流れの変わり方が急で違和感ありあり。

このときのハリソンは、ついさっきまで友人として付き合い、イジメから守っていたほどのイーサンを突然ハメてカミソリで襲う。しかも彼を無差別殺人事件を起こそうとした犯人に仕立て上げ、彼の将来を奪い、彼の家族まで陥れた。 そしてその動機は、なんと「ヒーローになりたかったから」というとんでもないものだった。

この最大の違和感は、こんな理由で罪もない一人の人間とその家族の人生と未来を奪ったのに、ハリソンはその後に後悔するでも反省するでもなく生活し、父であるデクスターもハリソンの暴力衝動だけに注目し、相手のことなんてなにも気にしていないことだ。これは2人がサイコパスだという演出なのだろうか? 自分はこの事件の真相は一体何なのだろう??とワクワクしていたので、この事実を知ったときの落胆は大きかった。

さらにこの事件から、アンジェラがデクスターに不信感を持つようになる。この展開は、しばらく殺しをやめていたデクスターの腕やカンが鈍ったという演出の可能性もあるが、それにしてもファンが喜ぶ展開とは程遠いと思う。

オリジナルの前作でも、デクスターがラゲルタやドークスに疑われピンチに陥ることがあったが、そのストーリーもあまり楽しめるものではなかった。 ただ前作では、こういう展開は必然という側面があったけど、今回のニューブラッドでは結末のために、取ってつけたような演出に感じてしまった。まるで、このニューブラッドは結末から逆算して1シーズンの演出・脚本を構成したように思える。まあ、別にドラマの構成なんてどうでもいいのだけど、今回それがことごとく悪い方に出たように思える。

この展開が悪く出た例で言えば、まずカート。彼はキャラ自体は面白かったし、抜け目ない強敵として存在感もあったが、手下にデクスターを誘拐させたり、デクスターの前でハリソンを殺そうとしたりと、明らかに今までの用意周到で用心深いシリアルキラーとは程遠い行動で突如自滅した。これも結末から逆算すると、こういう急展開にならざるを得なかったというように感じる。

ハリソンについてもそうだ。彼はデクスターを殺すときに、デクスターが良い人だったコーチを殺したことを攻め立て、罪人だけを裁くというのはウソじゃないか!と激昂、それを殺人の理由にした。

だが、それが実の父、しかもつい最近和解し理解し合った家族を殺す理由だとすると、ハリソンがイーサンを事実上社会から抹殺した件はどうなる? 当然イーサンはそんな目に遭うほどの悪人ではない。もしハリソンが、デクスターが悪に裁きを下したのではない殺人をしたことを理由に殺すというなら、ハリソンはイーサンに詫び、彼を助けるべきだと思う。

いや、これも他人のことなど何の興味もないサイコパスだという演出なのだろうか? ただ衝動を抑えるために罪人を裁く、そして今回はその相手(罪人)がたまたま父親だったというだけのことなのだろうか?

もちろんデクスターの言い分は理解できる。デクスターはハリソンの言葉に、ドークスやラゲルタといった善人の死に責任がある事、そして最愛のデボラの死にも責任がある事を思い出さされ、自分はここで裁かれるべき、そしてそれがハリソンを逃がす手段になると考えた。 本人のセリフにもあったが、彼は最期のときに息子への愛を確信した。それは、おそらくデボラにしか感じなかった感情だったのだろう。

そんなデクスターを躊躇なく銃殺し、アンジェラに動揺しているフリをし彼女を騙し逃げ果せたハリソン。彼は完璧なサイコキラーだと、それがニューブラッドS1のメッセージだったのか・・・

サイコパスの遺伝

この辺のことは、ちょっとまだ理解しきれていないが、とりあえずこのドラマが主張してきたポイント1の「サイコパスは遺伝する」という説は説得力があったと思う。

このドラマシリーズでは、冷凍庫キラー、ベイハーバーブッチャー、そしてまだ名前はないが、シリアルキラーの遺伝子を持つ男ハリソンと、普通に考えれば救いようのない血統で主にそれを語ってきた。

まあ現実的には、そこまで確実に遺伝するとは考えにくいが、現実の事例などを見てもサイコパス傾向の遺伝確率は少なからずあると自分も信じるようになった。 これはそんなに楽しめるようなものでもないが、ニューブラッドを見てそのことが、なぜか自分の心に焼き付いた。

デクスターとハリソンは普通の人間として生活したかった?

これは最終話で何度も出てきたキーワードだ。

サイコパスには完璧な私生活を持っているものが少なくないが、デクスター家の場合は暴力衝動(殺人衝動?)が強すぎて、それを長期にわたって維持することが出来ないようだ。

これはデクスターがそのものだし、ハリソンは10代にして早くも一種の逃亡生活に突入した。 そんなハリソンだが、最終話の感じでは普通の生活よりこっちのほうが性に合っていると感じたようにも見えた。

反対に人生の最後に普通の幸せを望んだデクスター、そして何度かそれを手に入れかけたが、彼の殺しへの飢えがそれをさせなかった。ハリソンも最後はデクスターと同じ境地に至るのだろうか? なんとなくだが、ハリソンはデクスターより冷凍庫キラーのブライアンのタイプのようにも見える。 もしシーズン2があるなら、おそらくそうは描かれないと思うが、このまま終わるのだとすればデクスターは良いときに死ねたといえるのかもしれない。

デクスターニューブラッド シーズン2は?

個人的な意見だと、この出来ではシーズン2の制作は見送られるような気がする。 というかそれ以前に、このドラマにはデクスターモーガンが必要だと思う。 いや、オリジナルのハリーや、ニューブラッドのデボラの立ち位置のデクスターではなく、生きている人物、主人公としてのデクスターモーガンがこのドラマには必要だと思う。

これは多くのファンが同意見のはずだ。このシリーズがなぜニューブラッドなのか? それはデクスターの新しい人生を彩る血の事ではなく、まさに新しいデクスター、血統的にも後継者といえる新しいデクスターのことのようだ。

だがそれを楽しめるファンがどれだけいるのだろうか? デクスターはやはり、マイケル・C・ホールが演じるデクスター・モーガンでないと。そしてあのデクスターの物語をファンは見たいはず。

まあ、それを覆して傑作を作ってくれるなら、もちろんそれもいいと思う。だがそれで人気を得るには、それは相当なレベルの脚本がまず必要で、それは人気シリーズを一つ立ち上げることより難しいことなんじゃないかと思う。

ということでデクスター ニューブラッド、感想としてはイマイチ、そしてシーズン2はほぼ無いだろうと予想します。

ポチッとお願いします!
にほんブログ村 テレビブログ 海外ドラマへ

コメント