海外ドラマ「スーツ S3 E16 / 辿り着いた答え」
シーズン3最終話となる今回のスーツ。
ここまでシーズン3に入ってのスーツには、かなり厳しい感想を書いてきた。
でもこの最終話で、スーツを見直した。
ただし半分だけ。
まず良い半分の話からいこう。
シーズン3に入ってからのスーツは、事務所のためならどんなことをしても正義になる。
相手が攻撃してきたら、汚い手を使ってもOKで、その自分を正当化する。
この利己的で自分勝手な正義に、ホント嫌気がさしていた。
今回の最終話でも、残り10分までは吐き気寸前で見ていた(笑)。
ところが最後の最後でハーヴィーもジェシカも、そしてマイクも、自分たちが汚くて、
みっともないことに気付き、軌道を修正することになった。
特にマイクはウォール街への転職を決断した。
ここはすごく評価できるところだと思う。
なんといっても、この反対の決断だったら、リアリティは0。
シーズンまるごと、まるで共感できないと言う事になってしまう。
前にも書いたけど、マイクの経歴詐称と弁護士免許偽装がバレたら、マイクは懲役8年以上、
ハーヴィーも実刑確定で、ヘタすればマイク以上に重い量刑になりかねない。
しかも、ここまでそれを正当化してきたけど、さすがに今回は態度を変えた。
この流れの変更は、脚本家がマズイ流れに気がついたからか、最初からそういう
予定だったのかは分からない。
でもシーズン2までのスーツが大好きだった一視聴者が、吐き気がするほどになってしまうというのは、
やっぱりストーリーを修正したように感じるな(もし予定の行動だったら、大したものだと思う)。
ただそんな今回でも、まだ気になるところはあった。
これドナに関してなんだけど、彼女はスコッティとハーヴィーについて最近否定的だ。
特にスコッティとハーヴィーの会話に割り込んだり、自分を優先させるようにしたり・・・
これ、ドナがスコッティに妬いているという設定なら別にいい。
でもスーツの設定的には、この2人(というより事務所の仲間)はプライベートより
仲間を優先する。
ま、「事務所は家族」という設定だ。
実際はハーヴィー、ジェシカ、マイク、ドナの4人が家族。*ルイスとレイチェルは微妙。
この設定からすると、ハーヴィーとドナは家族だよね。
ハーヴィーが恋人のスコッティより、ドナの言う事を聞く、重視するというのは、
まるで自分の彼女より母親の言う事を聞いているヤツみたいで気持ち悪い。
いい歳して、この設定はカッコ悪いにもほどがある。
ドナがスコッティに口を出すなんて、まさにママが息子の彼女に一人で会いに行き、
別れてくれと言うようなもの。
まあ、ハーヴィーは最後に男らしいところを見せたけど、今回でドナの見方が変わったなぁ。
まるで姑だ。
男としては、嫁と姑の争いでは、嫁の肩を持たないとダサイでしょ。
と言う事で、ドナのこと以外、だいたいスッキリした。
でも残り半分は、相変わらずイヤ~な気持ちが残っている。
それは、結局マイクは弁護士に戻るだろうと言う事。
これは1%のリアリティもないストーリーに戻るということだ。
ここが今のスーツの最大の短所。
例えば今回。
マイクとハロルドが逮捕され、ハーヴィーもジェシカも絶体絶命のピンチに見えた。
でもこのスーツという海外ドラマは、どんなことがあっても、絶対に主人公が負けない
ドラマなんだよね。
それが分かっているから、いくら緊張感を演出しようが、全くドキドキしない。
最初から勝つことが分かっている勝負に、何の面白味もないのと同じことだ。
シーズン1から見ている視聴者は、皆ここに気がついている。
ここを修正しないと、終わりは見えてくるよね。
ただマイクの決断、ハーヴィーの「ダービーに似てきた」発言から、
少し明るい未来も見えた。
シーズン5も来年wowowが放送するそうだけど、まずはここに注目だね。
マイクが金融マンになっていれば、スーツも一皮むけたことになる。
でも、あっという間に事務所に戻ってきたなんてことになったら・・・・・
その時は、う~ん・・・

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