海外ドラマ「ザ・フォロイング S3 E10 / 大鴉」
今週のフォロイングは11話 悪魔の誘惑で、10話は先週の話。
でも前回の10話のほうが全然面白かったので、感想は10話について。
その前に10・11話と見て、良かった感想と悪かった感想があったので、その話から。
まず悪かったほうなんだけど、これは11話全体の流れ。
ジョー亡き後、ザ・フォロイングで中心となる悪役はテオ・ノーブルとマーク(ルーク)になる。
マークに関してはデイジーとのコンビが上手く機能しだしているので悪くなかった。
特にデイジーは、誰か(特に男)と組ませるとすごく面白くなるキャラなので、今後も2人の話は期待大だと思う。
ただしテオの方がどうも上手くいっていない。
前回の感想(闇の配達人)で、テオは新時代の殺人鬼と書いたけど、それは間違いなくそうだと思う。
キャラクター設定としては最高で、この男に狙われたら誰も逃れられないと感じさせる恐ろしさがあった。
ただ今回はそこがトーンダウンした。
これ、たぶん妹のせいなんじゃないか?と思う。
用意周到で緻密で無気味なのがテオの魅力なんだけど、この明るいイカれ系の妹の登場から、この設定が少しずつズレてきた。
実の家族をも自分の為に躊躇なく殺してきたテオなのに、今度はこの妹の存在がウィークポイントになりそうなのも気に入らないね。
今までのテオの設定からすると、このハードルも簡単に突破する可能性はある。
でも、スキがないというか、鉄壁の悪役、無敵の悪役というのは、どんなストーリーでも見てる方にとってとんでもなくスリリングな存在になる。
最初のテオのキャラはそんな感じだったので、そこは貫いて欲しかった。
簡単に言うと、11話の設定には不満だったということだ。*もちろん、そうはならず~と覆す可能性も十分(というか半分)あるけど。
次は良かった方。
これは前回の10話「大鴉」。
ここまでのザ・フォロイングは、FBI捜査官ライアン・ハーディーVS殺人鬼ジョー・キャロルの図式で始まった。
なんといっても「ザ・フォロイング」の意味は、ジョー・キャロル(カリスマ殺人鬼)のフォロワーの意味。
なので、今回(S3E10/大鴉)のジョー・キャロル死刑執行は、主役がいなくなったということになる。
まあ、実際には亡霊みたいな感じで出演は続くけど、出演シーンが激減するのは間違いないよね。
こういう決断をした理由は視聴者数の低下なんだと思うけど、ここをしっかりやりきった事はすごいと思うな。
しかも死刑執行シーンを見せたからねぇ。
そのシーンだけど、ジョーの最後の言葉は「二度と無い」。
これはポーの小説「大鴉」でカラスが主人公に対して言い続ける言葉。
この言葉をどう解釈するか?はいろいろ考え方があると思うけど、個人的にはジョーがライアン個人に対して言った言葉なのかな?と思う。
10話の途中でジョーがライアンに対し、ついに本当の気持ちを認めた~とか、本当のフォロワーだ~とか言うシーンがあったけど、「二度と無い」やジョーの死に顔が頭に焼き付いたライアンが徐々に・・ということなんだろうね。
ま、最初からジョーはライアンに対しそういう素質を見ていたみたいだし。
そういう意味では今回(11話)のマッドマンと幼少時のテオ、またはジョーとストラウス、ストラウスとテオなんかと似たような関係なのかも。
ポーの大鴉でも、カラスの言葉「二度と無い」を何度も聴き続けた主人公が、次第に精神を病んでいく・・ということなので、今後のライアンはジョーの亡霊を見ながらいずれジョーやテオのようになって行くのかも。
そういえばマークとデイジーの方は、ライアンとは逆の道を行くのかな?
二重人格のマーク(ルーク)は、好戦的で残虐な性格のルークが消えて、温厚なマークが残り、FBI、ストラウス、終いにはテオにも殺されなかった変な魅力のあるデイジーの2人が一緒に更生していく~とか。
ここはよくわからないけど、今回の11話を見ているとそんな気になったな。
11話では、こういった話とともに、マックスの元カレ(今かな?)のPC問題があり、これがマーク&デイジーとテオを結びつけるようなので、ここはすごく楽しみだ。
さらにストラウスが残した暗号の先にいた人物「イライザ」がどう動くのかも楽しいね。
たぶんイライザもストラウス的なサイコキラーなんだと思うけど、この人物がテオと敵対するのか?味方になるのか?はかなり重要だと思う。
こうやってここまでザ・フォロイングを見てきて、そしてこのシーズンが最後になるというのを知っての話だけど、ジョーがポーの小説から外れたのはあまり良くない変更だったのかも。
あれでジョーの魅力が減ってしまったよね。
その後のマークやテオの登場はすごく良かったと思うけど、彼らとジョーを結びつける必要はなかったんじゃないかな?
もちろんこれは「見たから言える話」なんだけど。
ジョーのストーリーはもっと大事に作ればなぁ・・・と少し残念。
ただ最後のシーンはすごく良かったし、見応えもあった。
本来はこのシーンが最終回になるはずだったのかな?なんて思いながら見ていたけど、これに負けないぐらいの最終話を期待したいね。
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