グッドドクター 名医の条件 S1 E5 / 偽りの希望

グッドドクターグッド・ドクター 名医の条件
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アメリカ版グッドドクターの第5話は、ショーンの亡き弟にそっくりな患者の話と、外国から帰国したばかりの息子と会った直後に謎の腹痛で倒れた父の話、この2つが並行して描かれた。

前にも少し書いたけど、このグッドドクターを見ているといつもハウスのあるエピソードを思い出す。

それはハウスシーズン2エピソード2、邦題は「勇敢な少女」。

末期ガンの少女の物語なんだけど、この一話がすごく良くてね。

医療ドラマで末期ガンの子供の話というと、やたら泣かせる系の脚本が多いけど、このハウスの一話は少し違っていた。

純真な少女に対しても、「人は嘘をつく」が口癖のハウスは、彼らしく症状の原因を推測をする。

でも・・というストーリーなんだけど、今回のグッドドクターでもこの一話を強く思い出したなあ。

というか、アメリカ版グッドドクターの原点みたいな感じがする。

そのくらいグッドドクターと関連性を感じるこのハウスのS2 E2、グッドドクターのファンの人はもちろん、もう一つ、シカゴ・ファイアのファンの人にぜひ見てほしい。

クリスティーナ・アギレラの曲がこのエピソードにピタリと合っていてね。

うん、シカゴ・ファイアファンは感動して倒れるんじゃないかと思う。

 

成長したショーン

今回は明らかに成長を見せたショーン。

最初のシーンからいきなり冗談を言って視聴者をびっくりさせたはずのショーン。

今まで遅刻癖のあったショーンだが、まずここを修正してきた。

まあね、遅刻しないとか医師だからあまりにも当然なんだけど(笑)、ショーンはここを理解して直してきた。

さらにメレンデスの皮肉に冗談で返す。

ショーンが成長すると見ている方はうれしくなるのは、このドラマの制作者の術中にハマってるようだけど、やっぱりここは楽しくなれるポイントだ。

そこを無視するメレンデスのキャラもいい。

この変に敵対しすぎたり、院内の権力争いや経営上の軋轢を重視しない脚本はリアリティがあっていいと思う。

実際は医師って結構変なヤツが多いけど、そういうのを描くのではなく、わりと正攻法でくるグッドドクターはとても見やすくていいと思う。

 

末期ガンの少年

この末期ガンの少年が、亡くなったショーンの弟にそっくり。

演じている俳優(子役)が同じなので、当然見た目はそっくりなんだけど、この少し大人びて頭の回転の良さそうなところまで似ていた。

この少年に入れ込んでしまうショーンだけど、それは理解できる。

入れ込むあまり、邦題にもある「偽りの希望」を少年に持たせてしまったショーン、これは医師として本当はダメなんだろう。

今回の場合は親ではなく、本人にいらない希望を持たせてしまった。

たまたまこの少年の強い?性格が良い方に向いたけど、心の弱った子供なら大変なことになってしまう・・

ただ今回は例外として、あまりこの辺に注目するのは止めたほうがいいね。

それにしてもこの少年は良い子だった。

大人のあらゆるウソを見抜き、自分の未来を受け入れているこの少年。

末期ガンだと知りつつも親を気遣う少年。

神はいない、いるならこんな理不尽な事は起きない、死んだらそこで終わり。

そんな風に話す少年に、誰もが「もし自分だったら?」と想像してしまうだろうね。

どうしても救いたいとわずかな可能性(0.3%)に掛けるショーン。

でもこれはメレンデスの判断がやっぱり正しいだろう。

普通に99.7%に当たってしまったら、本人も親もキツすぎる。

現実的な少年に救われたが、こういうのはなんとか患者にも家族にも知られずに検査できないものなのかな??

 

エキノコックスだった父と少年の最後

もう一つのストーリー、父子の話の方はなんとかハッピーエンドで終わった。

このストーリでは、父子の和解も良い話だったけど、それ以上に見せ場だったのがグラスマン院長のオペ。

神経科医でもあるグラスマンは、豊富な知識からエキノコックスの患者の難しい脳外科手術を余裕で成功させた。

「医師っていうのはこうであってほしい」という見本のような話しだったけど、これも見ていて楽しくなるような演出だった。

この成功とは反対に、ガン患者の少年はさらにガンが転移し0、1%の可能性もなくなってしまった。

 

今回の最後のシーンで、弟に読んであげられなかった本の残りを、少年に読んであげることでショーンは一つ、または二つの区切りを付けた。

弟の件でどうやっても無理なことはあると学んでいたショーン。

今回もまた苦い結果となりショーンは少し成長した。

でも少年は?親は?とどうしても思うよね。

本当に神がいたらどうなるのか?なんて思わず考えてしまう一話でした。

 

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