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グッド・ファイト シーズン6(最終回)の感想

3.0
グッド・ファイトシーズン6 感想 グッドファイト

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日本でもようやく動画配信が開始されたグッドファイトのファイナルシーズン。 マイア・リンデルを演じた「 ローズ・レスリー」降板後、やや(かなり?)勢いを失っているグッドファイトだが、このファイナルシーズンで巻き返せるのか? そしてこのシリーズがどういう締めくくりを見せてくれるのか?このあたりが個人的に最も注目するべきポイント。 まずは簡単なあらすじから行ってみよう!

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グッド・ファイト シーズン6のあらすじ

グッドワイフ時代からの念願だったカートとのイタリア旅行から帰ったダイアン。 今シーズンは代表パートナーを外れ、上階のパートナー部屋から地下のフロアに移り再始動。

STRローリーは、そのダイアンに代わる新たなパートナーとしてリシャードという風変わりな男を送ってきた。このリシャードの目論見や立場が理解できないリズは、この後、事務所の主導権を巡ってリシャードと激しく争うことになる。
新たに弁護士となったマリッサは、重要な裁判所での初仕事で突然発症したイップスによって大きなミスを犯してしまう。 窮地に陥ったマリッサはカルメンに助けを求めるが、カルメンも新たな大物犯罪者の弁護に忙しく、マリッサを助けることができない。 そこからマリッサとカルメンは不仲になっていく。

そんなマリッサ の元に父のイーライ ゴールドが訪ねてくる。イーライはマリッサに家族だから会いに来たと言うが 、実は政治的理由(ピンチ)での訪問だった。マリッサはイーライのピンチを助けることでイップスを克服する。
リシャードと激しく対立するリズだが、共に仕事をしていくうちになんとなく2人は打ち解けていく。 リシャードにはいくつかの野心や復讐心からくるプランもあったが、いつしかリズと共闘して事務所を運営していきたいと思うようになる。リズも大家族を大事にするリシャードを見て、共闘も悪くないと考えるようになる。そしてリズとリシャードは、あるチャンスからSTR ローリーからの独立を企て実行することになる。

ダイアンは、デジャブなどのある種の精神疾患に悩んでいたが、裁判中に知ったメタバースの世界で聞いた治療法を試したくなり、その治療法の治験を行っているクリニックに行く事にする。そこでベッテンコート医師と出会い、彼に好感を持つ。 そんな時期、アメリカでは共和党トランプ派と民主党の対立が激化し、暴力が止まらない状況に。そんなアメリカに辟易し疲弊するダイアン。相変わらず右派(保守派)でありトランプ支持者である夫のカートとの仲が次第にギクシャクしていく。 何度も話し合い、理解してきたはずの2人だが、精神的に病んでいるダイアンは、暴力の連鎖を全てトランプ支持派に原因があると決めつけてしまい、カートと距離を置くことになる。

アメリカの政治的分断はさらに激しくなり、各地で激しい暴動が頻発する。 そんな時カートは、全米ライフル協会から表彰される事になり、同時に大役のオファーも受ける状況にいた。ところがテレビのニュースでダイアンのいるビルが暴動に巻き込まれているのを見て、 受賞も要職のオファーも蹴りダイアンの下に走る。
ビルを過激派に包囲された上に、銃乱射事件にまで巻き込まれるダイアンら事務所の面々。そんな修羅場にカートは入り込むが、そこで同じくダイアンに会おうと駆けつけたベッテンコートと鉢合わせする。そして事務所は狙撃手から直接的な乱射を浴びる事になる…

感想

まず一番に感じた事は「時間が足りない」という事。魅力的なキャスト(ゲスト)も、良く考えられた設定も、あまりに時間が足りない事による薄さばかりを感じてしまった。
開始直後から順調だったこのドラマを、コロナ禍、ハリウッドのストによる撮影中断、配信遅延という大きな問題が連続して襲ったという不運はあまりに大きかった。おそらく予算も大幅にカットされたに違いない。 いかに有能なスタッフやキャストを揃えても、時間と予算を大幅に削られては、これしか手の打ちようがなかったという事だろう。あの面白かったグッドファイトの最終シーズンとしては正直不満だ。とはいえ、この状況でここまでの作品を作ったというのはさすがだと思う。シーズン3までがあまりにも面白かったので最終シーズンを不満に思うが、そういう先入観的なものがなければ、たぶん普通に面白いドラマだろうと思う。だが、なにか制作者が情熱を失ってしまったシーズンとと感じたのは間違いなくて、そういう意味ではやはり不満は残る。

と、悪い感想から書いたが、良い感想ももちろん数多くある。個人的に一番好きだったたのは、このグッド・ファイトの本当のメッセージである「共存」を最後のテーマとしたこと。前シーズンまで、徹底して「分断」を描いてきたのは、最終回でこのメッセージを強調するための導線だったのだろうと思う。*正確には「共存」という言葉は少しニュアンスが違い、もう少し、調和とか和解、団結的な意味に近い単語かな。それに近い日本語が思い浮かばないので、そのあたりは察してください。

この共存の象徴として、共和党で栄達したカートは絶頂期にいるキャリアを捨て、民主党派のダイアンを助けに走る。そしてダイアンは、主義主張の合うベッテンコートを捨て、主義主張の異なるカートのもとに戻る。こんな演出でこのシリーズを締めた。この演出で素晴らしいのは、お互いを再び理解し共に人生を歩むことになるが、間違いなく今後もダイアンは民主党支持でカートは共和党支持を変えないであろうこと。このドラマは、代表的な民主党支持者であるダイアンの視点から、主義主張が異なっていても共存し団結することは可能だ、そしてアメリカはそうするべきだと言い切った事。ハリウッドのドラマが、一方的にトランプ派を糾弾するでも批判するでもなく、暗に団結を呼びかけたのは、なかなかカッコよかったと感じた。

それとこのグッド・ファイトがハッピーエンドだったこと。これはとても良かったと思う。 このハッピーエンドに関係することだが、このシーズンで判明した事実で一番驚いたのが、現在ピーターが刑務所にいるということ。おそらく選挙違反関連だと思うが、あのピーターが今度は本当に懲役刑に服していると。ピーターはグッドワイフの最後で、とんでもない悪党だとめくれたので、この設定に特に違和感はないが、それでも驚いた。そしてこの事実、おそらくグッドワイフ最終回との対比になっている演出と思われる。

ピーターの件等であまりに哀れなアリシアより、こういうエンディングのダイアンの方がはるかに幸せだ。ダイアンもグッドファイトのオープニングでヒドい状況だったが、彼女には常にカートがいたので、逃げ道が無いというほどではなかった。 反対にアリシアは、ピーターの浮気事件の後は悲惨そのもの、まさに逃げ道無しだった。ただし、あの時のアリシアにはウィルがいた。 グッドワイフは、最低なクソ旦那をもった良き妻だったアリシアが、ウィルの死という絶望的な現実を乗り越え、自分の人生を取り戻していくストーリー。

グッドファイトは幸せに引退するはずだったダイアンが、経済的なトラブルからファイトの連続に追い込まれたが、結果的にいつも良いファイトをし、友人にも助けられた。 運命の相手を亡くしたアリシアと、何度か離れても必ず運命の相手と共にいるダイアン。 そういえばグッドワイフの最終回は、ダイアンがアリシアを張り倒すシーンだったが、最後の最後でピーターの服役の話を持ってきたのは、無くしてはいけない相手を失ったアリシアと、無くしてはいけない相手を取り戻したダイアンの対比演出だったに違いない。

またこの最終シーズンには、このドラマシリーズで人気だった懐かしのキャストを登場させ盛り上げている。こちらは下記の各キャストの紹介・解説のところで、各感想も含めて詳しく書いていく。

イーライ・ゴールド/ アラン・カミング

このグッド~シリーズで、ファンが再登場を待ち望んだであろうキャラの一人「イーライ・ゴールド」がついにグッド・ファイトに登場。このイーライはマリッサの父なので、今まで登場しなかったのが不思議なキャラだ。

キャラとしてのイーライは、相変わらず存在感抜群。常に威圧的でカリカリしていて、相手に不快感を与える天性の才能を持つ男。そんなイーライに、あのフランク・ランドーをぶつけてきたキャスティングは見事だった。最後の最後でこの二人の対決を見られたのは大満足。だが、これほどのキャラを確立してきた2人の最終決戦としては、ストーリーがちょっと物足りなかった。まあ、グッド~シリーズは今までが面白すぎたので、ハードルが上がりすぎているのかもしれないが・・

このイーライ、今でも個人的にはグッド~シリーズのスピンオフでぜひ主役を張って欲しいキャラだと思っている。政治家のコンサル、補佐官が主役というのは面白い設定だし、なによりここまで築いてきたイーライ・ゴールドというキャラクターとその周囲のキャラの魅力は絶大だ。一応、話によるとこのグッド~シリーズは、このグッド・ファイトの最終回をもって終了ということらしいが、そんなのは今後の情勢でいくらでも変化はあるだろう。個人的には、イーライがアリシアの補佐官として、再び州検事選に挑み、州知事を経て、いずれ大統領選に~という大作を期待したい。そんな妄想を浮かばせるほど、このイーライというキャラは素晴らしかった。そしてアリシアというキャラも素晴らしかったと思う。そしてもう一つ付け加えるなら、ナタリー・フローレスとのその後もぜひ描いてほしいと思う。

ニール・グロス / ジョン・ベンジャミン・ヒッキー

ニール・グロスといえばIT界の超大物で超リッチ。ある意味、このグッド~シリーズに欠かせないサブキャラ。とはいえ、完全なサブキャラだったニール・グロス。だがこのファイナルシーズンでは、彼をメイン級の扱いで登場させた。

ただし、せっかくの大役だったが、個人的には空回りというか、それほど楽しめたは言えないのが残念。ここら辺にも制作者の情熱不足が感じられた。まあ、そんなネガティブな意見も今シーズンだけの話で、それ以前のニール・グロスはとても良いキャラだった。そしていつも常に楽しませてくれた。

個人的には、ニール・グロスの魅力を最大限に発揮させていたのは、ウィル・ガードナーとの絡みだと思っている。ウィルVSニールのバトルは、グッドワイフ前半の大きなハイライトだった。パーカーがどうのこうのと妙な指摘をして怒らせようとするウィルに、君の年収は私の時給とか返すニール(笑)。アリシアやダイアンを翻弄し続けるニール・グロスだが、ウィルとの弁論ではいつも熱くなっていた。できれば、あの頃のようなニール・グロスを見たかったが、まあ登場してくれただけでも喜んでおくとしよう。

そんなニール・グロスを演じているのは「ジョン・ベンジャミン・ヒッキー」。彼はとにかくすごいキャリアを持っている役者だ。それほど有名ではないがベテラン中のベテランで、特に出演数・歴は圧倒的。あの生き馬の目を抜くようなハリウッドで、これだけのキャリアを継続できるというのは、彼の能力が高いことを意味している。これからも、何度も彼を見るチャンスはあるだろう。

エルズベス・タシオニ / キャリー・プレストン

タシオニさんも間違いなく、このグッド~シリーズの名物キャラだ。彼女は極端に厳しい案件、特に大陪審などの超難関裁判になると登場する不敗の弁護士。ピーターを始め、ウィル、アリシアなどメインキャストのピンチに登場し、ことごとく完勝してきた実力者。当然人気も高く、彼女が出演したエピソードは見応えあるものばかりだ。 ただし、今シーズンはそうはいかなかった。ここは見てもらって判断してもらう以外に言いようがないが、とにかく残念。彼女の魅力がほとんど発揮されなかった。

このタシオニさん、そういえばこのグッド~シリーズ関連の新たなスピンオフで主演している。その名も「エルズベス(原題 Elsbeth)」と、どストレートなタイトルだが、彼女以外でグッド~シリーズのキャラは登場していないようだ。というのも、このドラマの舞台はシカゴではなくNY。さらにタシオニさんは弁護士というより、実質刑事のような役どころらしく、特にグッド~シリーズのキャラとは接点がない仕事環境なのだと思う。見てないので、この情報が正しいのかわからないが、それでもあのタシオニさんが主演作品となればぜひ見てみたい。そのうちどこかで配信が始まるだろうと思うので、気長に待ってみよう。 ちなみにこのドラマ、すでにシーズン2に更新されていて、2024年10月にシーズン2の放送が開始されるそうだ。

ファイナルシーズンに出演してほしかったキャラ3名

最後に、個人的にこのファイナルシーズンに出演してほしかったが、それが叶わなかったキャラを3人あげてみたい。本当は4名なのだけど、その1人がルイス・ケニング役のマイケル・J・フォックス。彼は持病のパーキンソン病の関係で、レギュラー出演が難しいと聞いたので外しています。

アリシア・フロリック / ジュリアナ・マルグリーズ

アリシアは当然誰もがゲスト出演を期待しただろう。一応制作者はオファーを出したそうだが、ギャラが折り合わなかったとのこと。この件でジュリアナ・マルグリーズと制作陣が、多少こじれてしまったようだが、それは時が解決するだろう。いつかまた、アリシア・フロリックの法定での勇姿を見たいと思う。もちろん、イーライと組んで再び政界へ~というのも最高に夢があって良いと思う!

カリンダ・シャルマ / アーチー・パンジャビ

カリンダは出るかな?と思っていたけど、ついに叶わなかった。ダイアンとも良い関係だったし、なにより超がつくほどの人気キャラだったので、間違いなくリストされていたと思うけど、とにかく残念。

アーチー・パンジャビとジュリアナ・マルグリーズの確執は有名だったが、もしそれがなければグッドワイフはもっと続いていたのではないだろうか? アーチー・パンジャビもジュリアナ・マルグリーズも、グッドワイフ以降の活躍がイマイチなので、特にそう感じてしまう。まあ、大ヒットはないが、アーチー・パンジャビは、グッドワイフ後に主演も数回経験しているので活躍がイマイチは言い過ぎかな?

ケイリー・アゴス / マット・ズークリー

ケイリーも、いつ出るかな??と思っていたら、ついに叶わずに・・・という結果だった。ケイリーはカリンダと並ぶ人気キャラだったので期待していたのだけど、とにかく残念。

おそらくケイリーを演じたマット・ズークリーは、ほぼ同時期にレジデントで主演をしていたので、その都合でスケジュールが合わなかったというのが理由だと思う。しかもレジデントは別放送局だしね。 そのレジデントは残念ながら終わってしまったが、彼の評価はさらに高まったはず。今後も間違いなく人気ドラマでマット・ズークリーと出会えるはずだ。

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