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リンカーン弁護士S2の感想 最近珍しい正統派のリーガルドラマ

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リンカーン弁護士は、アメ車のリンカーンを事務所代わりに使っている弁護士「ミッキー・ハラー」の活躍を描いた法廷ドラマ。 原作はマイクル・コナリー。同名タイトルの本はシリーズで大ヒット、そしてプロデューサーは法廷モノを得意とするヒットメーカーの「デビッド・E・ケリー」。

ということで今回は、そんな人気者がタッグを組んだ「リンカーン弁護士シーズン2」の感想をいきます。

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リンカーン弁護士とは?

なぜ「リンカーン」弁護士なのか?は先程書いた通り、リンカーンブランドの車を事務所代わりに使っている弁護士だから。ミッキー・ハラーが車で仕事をする理由は集中できるからで、貧乏で事務所を借りられないからではない。*シーズン1序盤は貧乏だったが・・

そして、これも前述したが、このリンカーン弁護士は大人気小説を原作としたドラマだが、すでに映画化もされている。映画はドラマのシーズン1の原作とほぼ同内容で、キャストは主演がマシュー・マコノヒー、依頼者の若き富豪を「ライアン・フィリップ(ザ・シューター)」、調査員を「ウィリアム・H・メイシー(シェイムレスのフランク)」、刑事を「ブライアン・クランストン(ブレイキング・バッド)」など、なかなか面白い配役となっている。*実はまだ見ていないw

という感じで、映画化もされた人気作をドラマ化するわけなので、今回のドラマ版リンカーン弁護士はかなり期待されたプログラムなのだろう。そしてシーズン1は期待に応える出来だったと思うし、シーズン2も期待を裏切るようなことはなかったと感じている。 ただ少し??と感じたのは、このドラマのキャスティングだ。主要キャストでそれなりにネームバリューがあるのは、ミッキー・ハラーの前妻を演じた「ネーヴ・キャンベル」くらいで、あとは一流どころの出演はない。

リンカーン弁護士の原作者は「マイクル・コナリー」。彼はいわゆるヒットメーカーで、アマゾンプライムビデオで配信中の「ボッシュ」の原作者でもある。 そういえば少し前に、このマイクル・コナリーとデビッド・E・ケリーのコンビ、しかも主演は「ネーヴ・キャンベル」で、マイクル・コナリー原作のドラマを制作していたが、これは残念ながらパイロット版のみ(要するにボツ)となったらしい。

マイクル・コナリーに話を戻すと、このリンカーン弁護士といい、ボッシュといい、彼はかなり骨太で正統派スタイルの作家のようだ。ある意味、最近のドラマ(原作者)では少数派に属するタイプと言えそうだが、その実力はボッシュとリンカーン弁護士の成功を見れば明らかだろう。

また、相方のデビッド・E・ケリーだが、彼も相変わらず健在というか、さらに才能を伸ばしているような印象がある。個人的なイメージだと、以前は「アリー my Love」のようなコメディ的なドラマを得意とするタイプだと思っていたが、現在は、このリンカーン弁護士やビリーマクブライドのような、硬派な法廷モノで才能を発揮している。そして、後者の方が断然面白い(と個人的には思っている)。

リンカーン弁護士S2の簡単なあらすじ

ドラッグ中毒で弁護士を休業、私生活も崩壊しかけていたミッキー・ハラー。だが偶然舞い込んだ案件(かなり厳しい裁判)を、堂々とした弁論を武器に見事勝訴に導いたことで、再び弁護士の第一線に復帰。*ここまでがシーズン1

その後ミッキー・ハラーは依頼が絶えなくなり、仕事も軌道に乗ってきた頃、偶然知り合ったレストランオーナーの女性「リサ」と知り合い、すぐに交際に発展。 ところが、リサが殺人の容疑者として逮捕されてしまう・・・

リサは土地(レストラン)の立ち退き問題で、大手不動産開発業者と揉めており、その社長が殺された件の第一容疑者として逮捕されていた。 状況証拠は圧倒的にリサ(ミッキー・ハラー)に不利。だが確たる物証が無いことから、ミッキー・ハラーはこの裁判で勝てる可能性が十分にあると踏んでいた。

裁判は佳境を迎え、そろそろ最終弁論というタイミングで、突然被害者を殺した凶器が見つかる。しかも、それはリサの持っていた工具だった。 判決寸前でいきなり物証が出たことに、当然ミッキー・ハラーは証拠の捏造(またはリサに罪を着せる行為)を疑い反論する。シーズン1に続き、白熱の法廷バトルの末、リサとミッキー・ハラーは無事無罪を勝ち取ることに成功する。

だが裁判中、リサに対し漠然とした違和感を覚えていたミッキー・ハラーは、その違和感の理由がリサと前夫の関係だと直感する。そして調査の結果、リサの意外な過去が明らかになり・・・

リンカーン弁護士S2の感想

リンカーン弁護士シーズン1は面白かったが、最高傑作級か?といわれると、そこまでではない・・という感じだった。何が足りなかったかというと、例えばシーズン1のラストシーン付近で、事件の黒幕が発覚する下りがある。ここでかなり意表をついた黒幕が明らかになるのだが、この真のクライマックスシーンはイマイチ盛り上がらずに終わった。そこまでのストーリー、展開には全く問題はなかったし、突然訪れたクライマックスのタイミングも間違いはなかったはず。 ところが、なぜか盛り上がりに欠けた。正直、なぜそう感じたか?の理由はハッキリしないが、何かを間違えた事は確実だと思う。とにかく素晴らしいオチが、なぜかイマイチに終わったのは残念だった。

そしてシーズン2はどうだったか? 今回もシーズン1に続き、間違いなく面白かった。ところが、なぜかシーズン1と同じ不満も感じた。というのも、シーズン2にも最後の最後でクライマックスシーンが存在した。ハッキリ言えば、リサについてだ。 シーズン2では、このシーンの伏線を何度も張っていたので(シーズン1のラストシーンへの伏線はほぼなかった)、シーズン1ほどの唐突感はなかったが、なぜか見終わったときの感想はシーズン1と似たようなものになった(要するにイマイチだった)。 今回についても、ストーリー的な問題は無いように思う。ああいうラストシーンは、見終わったあとの視聴者にいろいろな後味を残すはず。それが・・・ね、なんというか「へぇ~そうだったんだ~」とは思ったが、それ以上の後味的なものを感じることはなかった。 この後味というのは、映画でもドラマでも結構大事な部分だ。例えばブレイキング・バッドの最終話のあとは? ゲーム・オブ・スローンズの各シーズンファイナルは? 良くも悪くも、あのしばらく続く後味が傑作の条件のように思う。

まあその辺がリンカーン弁護士に物足りない部分なのだと思うが、それでもこのドラマはおすすめできるほど面白いのも確かだ。 なんといっても、さすがに脚本が良い。このストーリーで魅せるというスタイルは、同じ原作者の作品である「ボッシュ」や、同じプロデューサーの作品である「ビリーマクブライド」と似ている。 そしてリンカーン弁護士は、さらにストーリー主体のドラマだ。リンカーン弁護士に比べると、ボッシュやビリーマクブライドでも犯罪を描く事に傾倒しているように思う。*実際それも面白いし、間違いなく人気がある

そして個人的にリンカーン弁護士S2の好きなシーンをあげると、やはりミッキー・ハラーの弁論シーンになる。彼は天才的なひらめきを持つスーパー弁護士ではなく、地道で堅実なタイプだ。派手に一発を狙って逆転する最終弁論も悪くないが、ミッキー・ハラーは着実でオーソドックスな弁論スタイルを取る。これが今の自分にとてもあっているので、このドラマを見るのがいつもすごく楽しみ。そういえば、この感覚はボッシュに近いものがあるね。

また海外ドラマの弁論シーンというと、今でも最高だと思うのはグッド・ワイフのウィル・ガードナー(ジョシュ・チャールズ)のそれだ。ウィルは時に奇策を用いることもあるが、基本的にはミッキー・ハラーと同じく地道で堅実なタイプ。だが常に弁論は熱く、陪審員(視聴者)の心を動かすような訴え方をする。 そう考えると、ウィルとミッキーは同じタイプの弁護士なのかもしれない。

グッド・ワイフも色々なストーリーが絡み合った面白いストーリーが楽しめたが、なんといっても法廷シーンが最高だった。リンカーン弁護士は、グッド・ワイフ以上に法廷シーンに重点を置いているように感じるし、その法廷シーンの面白さはグッド・ワイフに匹敵すると思う。

またその法廷シーンを盛り上げた一人、リサの裁判でミッキー・ハラーの敵役の検事「アンドレア・アンディ・フリーマン(ヤヤ・ダコスタ)」も良かった。彼女の弁論シーンはクールでとてもカッコよく、説得力も十分。彼女の最終弁論を聞いたあとは、リサを有罪にしそうになったw

彼女に関しては、キャストの部分で詳しく紹介します。

ということで感想をまとめると、微妙に足りないところもあったが、総じて高評価できるドラマ、それがリンカーン弁護士シーズン2の主な感想だ。

リンカーン弁護士S2のキャスト

前述したように、リンカーン弁護士のキャストに大物はほぼいない。とはいえどの役者も実力は発揮していたし、なんの不満もなかった。

今回紹介するキャストは4名。まずは主役の「マヌエル・ガルシア=ルルフォ」。次にシーズン2の目玉だったリサ・トランメルを演じた「ラナ・パリラ」 。そしてミッキー・ハラーの元妻(娘もいる)で検事のマギーを演じた「ネーヴ・キャンベル」。最後に今回の裁判で敵の女検事アンドレア・フリーマンを好演した超カッコいい女優「ヤヤ・ダコスタ」。 まずはマヌエル・ガルシア・ルルフォから。

マヌエル・ガルシア・ルルフォ / ミッキー・ハラー

主役のミッキー・ハラーを演じたのは、メキシコの俳優「マヌエル・ガルシア・ルルフォ」。 彼は割と遅咲きのタイプで、それなりにキャリアは積んでいるが、若い頃から活躍しているような俳優ではない。 とはいえインパクトのあるルックスで、基本メインを張る側のタイプだが悪役もこなせる器用さも持ち合わせている。

今回のリンカーン弁護士を見て、すぐに見たことがある顔だとは気づいたが、なかなか何で見たのかは思い出せなかった。でもデビッド・E・ケリー作品だということで思い出した。そうビリーマクブライドで麻薬カルテルのボスを演じていたね。あの役は、一見良い人間にも見え、実は血も涙もない極悪人という設定だったが、マヌエル・ガルシア・ルルフォはそれを上手にこなしていた。 今回のミッキー・ハラーは似ても似つかない役だが、それも完ぺきにこなしていると言って良いだろう。まずはこのリンカーン弁護士が続いてほしいが、デビッド・E・ケリーの作品はシーズン5前後で終わる場合が多いので、その後の活躍もぜひ見てみたいと思う。 うん、色々なタイプで主役を張れる良い役者だと思う。

ラナ・パリラ / リサ・トランメル

ラナ・パリラは、ワンス・アポン・ア・タイムであのレジーナを演じた女優。ワンス・アポン・ア・タイムというドラマ自体が素晴らしかったのもあるが、ラナ・パリラの演じたレジーナは特別輝いていたと思う。

そういえば、このドラマのキャストに大物はいないと書いたが、これはラナ・パリラには当てはまらないだろう。 彼女はワンス以前も、なかなか良い役を何度も演じたキャリアがある。 まあ大物とまではいかないが、十分なネームバリューがある女優だよね。

そして今回のリサ・トランメル役。 やはり彼女にはレジーナのイメージが残っているので、序盤からリサに悪女の可能性を見た視聴者は多いと思う。とはいえ、リサには前夫の件以外で怪しいところはなかった。だが、ポッドキャストの男との件や、ローナの直感などの伏線が、もしかして・・の思いをうまく増大させ、あの結末に繋がった。

個人的には、もっと良いシーンに撮れたのでは?との思いがあるが、ラナ・パリラの演技には何の不満もなかった。いや、ワンス以来に彼女を見られたことがとても嬉しかった。 またぜひ見てみたい女優だ。 そういえば、NHK以降のワンス・アポン・ア・タイムを見ていないんだよね。そろそろディズニープラスでも契約するか・・・

ネーヴ・キャンベル / マギー・マクファーソン

 
 
 
 
 
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ネーヴ・キャンベルといえば、ティーンの頃のパーティーオブ・5以降、いろいろなドラマに登場する人気女優。今や実力者としての貫禄すら漂う女優に成長したね。

今回のマギー役は、正直言うとあまりネーヴ・キャンベルに合っている設定とは思わないけど、それでも全く違和感なく演じている。個人的なイメージだと、ネーヴ・キャンベルは堅いというより、優しいキャラが良いように思う。なので検事は少し違うかな?

まあそれはいいとして、今回のシーズン2を見ていて、もしリンカーン弁護士にシーズン3があっても(たぶんあると思うが・・)、ネーヴ・キャンベルは降板するのではないかと思う。 いや、そう感じた人は多いと思う。 最後のシーンでもそんな感じだったし、それ以外にもそれを匂わすようなシーンがいくつかあったと思う。 どうなるか分からないが、もし続投するなら、もう少し出番を増やしてほしいとは思う。良い女優なのにもったいないので。

ヤヤ・ダコスタ / アンドレア・フリーマン

リンカーン弁護士シーズン2の個人的なMVPは、間違いなくアンドレア・フリーマンを演じた「ヤヤ・ダ・コスタ」だと思う。 もうね、抜群のスタイルで高級スーツを着こなし、ミッキー・ハラーには常に上から目線。 法廷ではあまりにルックスのインパクト有りすぎて、完全に浮いていたのだけど、彼女の立ち振舞に目が釘付けで、そんな事どうでも良かったw

彼女のキャリアで代表作といえば、もちろんシカゴ・メッドのエイプリルだろうけど、彼女に合うキャラ・設定という点では、このアンドレア・フリーマンが完璧マッチだろう。 いや本当ね、彼女を見るだけでもこのドラマには価値があると思う。

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