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Too Old to Die Youngの感想

トゥー・オールド・トゥー・ダイ・ヤング Too Old to Die Young

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少し前のドラマだけど、amazon プライムビデオで配信されている「Too Old to Die Young」を見たので、今回はその感想を。

まず最初にかんたんな感想を書くと、個人的には面白かったし続きも見たいと思った。でも万人受けしないのは確実、配信当初は批判も多かっただろうなぁ・・といった感じだ。

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Too Old to Die Youngとは?

Too Old to Die Youngは2019年に配信開始されたamazonプライム・ビデオの作品。 人気映画監督の「ニコラス・ウィンディング・レフン」の作品で、彼の過去作品のように、暴力的で破滅的なストーリー、先鋭的な映像美、個性的な音楽が目立っている。

ニコラス・ウィンディング・レフンというと自分はそこまでファンというわけでもないが、わりと一般的に映画ドライヴがすごく面白かった。ドライヴは彼の映画としては、かなりマトモなタイプ(今回のToo Old to Die Youngのように偏っていない)で、主演はライアン・ゴズリング、ストーリーは悪党が知り合ったばかりの母子に心を動かされ、狙われている彼女たち守るという王道路線、今思うと興行収入を意識していたのかな?と感じる。 というのも、今回のToo Old to Die Youngの個性的なストーリー、演出がすごいこと、すごいことw まあ、よくこれをamazonがOKしたなと不思議に思うほどだ。

とりあえず演出などについては後で書くとして、ストーリーから軽く説明。

Too Old to Die Youngのスト-リーは主に悪徳警官の話。この警官・主役のマーティン・ジョーンズを中心に、彼が裏の仕事を請け負っていた地元ギャング。そのギャングと敵対するメキシコの麻薬カルテル。そして悪人(主に性犯罪者)を次々と殺していくカルト教団らが入り乱れて、暴力の限りを尽くす。

少し細かく書くと、この物語は地元ギャングから強盗を依頼されたマーティンと相棒(警官)が、手違い?から強盗相手の女性を撃ち殺す事から始まる。マーティンらは運転手を殺すのは構わないが女性を殺すのは厳禁とギャングのボスから注文をつけられていた。

ところが、何を思ったかマーティンは女性を射殺してしまう。そしてこの件が後に大事になる。実はこの女性はカルテルのNo2でボスの妹だった。当然、カルテルは反撃に出る。殺した相手を警官と突き止め即座に報復するが、なぜかマーティンではなく相棒を勘違いで射殺する。

その実行犯はマーティンに殺された女性の息子で、次期カルテルのNo2になるヘスス。ヘススは報復のあと一時メキシコに戻っていたが、その時にカルテルのボスが病死。ボスの息子ミゲルが跡を継ぎ、ヘススをNo2に指名、ヘススは母と同じくカルテルのアメリカでの活動を仕切ることに。

 
 
 
 
 
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ヘススは渡米してすぐに母殺しの報復を再開。犯行を指示した黒幕、ギャングのボス・ダミアンの両手を切り落とし拉致し殺す。しかしそこでダミアンから真の実行犯がマーティンだと聞き、マーテインへの復習を開始。

その頃マーテインは警官から刑事に昇格していた。彼は刑事としていくつかの事件を扱う中、地元で小児性愛者など性犯罪者が次々と殺されている事件に目をつける。調べていくうちに、まず元FBI捜査官の男が重要参考人として浮上。さらにその男の背後に、昼間は検事、夜はカルト教団の教祖的な立場にいる女、ダイアナの存在が浮かぶ。

その頃メキシコでは、カルテルが経営する売春宿が襲撃される事件が頻発。売春宿にいたカルテルメンバーは皆殺しにされ、女は解放されるという事件にミゲルは激怒する。さらにアメリカでもカルテルが経営する売春宿が襲撃される。この襲撃、実はヘススの妻「ヤリッツア」の犯行だった。

 
 
 
 
 
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ヤリッツアは元々、ミゲルの父であるドン・リカルドの女で、ドンが完全に信頼する右腕的な存在でもあった。彼女は表向き看護師ということだったが、ドン・リカルドとの出会いは、突然砂漠でドン・リカルドの前に裸で現れたという、とにかく謎の多い女でもある。

徐々に明らかになるヤリッツアの正体は、悪党によって拉致され洞窟で売春させられ自殺した過去を持つ女性の娘だった。母をなくした後のヤリッツアは、ナイフや銃の技術を習得し、洞窟の悪党23人を皆殺しにし、ドン・リカルドのカルテルに潜り込み、影ではカルテルの売春宿を襲撃していた。

ストーリーは進み、暴力で暴力を駆逐するカルト教団の女主・ダイアナと、死の女教皇と呼ばれるようになる殺人マシン・ヤリッツアの距離が徐々に近づいていく。

演出・音楽について

Too Old to Die Youngを語るのに、まず間違いなく最初に来るのは「演出」だと思う。通常の映画とは全く違うタイミングで、セリフなし動きなしのワンシーンをただ撮り続ける。この間が長いこと、長いこと。

この手の演出は何度もあったが、正直何を表現したかったのか?イマイチ理解でなかった事が複数回あった。この演出時の各キャラは、イロイロと問題を抱えている上にかなり微妙なラインにいるので、もちろん様々な感情や緊張感の上で揺らいでいるのは理解できる。だが、それにしても演出の関連性を理解するのに苦労したシーンは少なくなかった。

とはいえ、これによって退屈とか、もう見るのをやめるとかは一度も思わなかった。自分的には、一応許容範囲。だが、そりゃないだろ!と思った演出もあった。特にそう感じたのは、ダイアナが一曲フルで踊ったシーンw まあ、彼女が悲しむ、寂しがる、未来を不安に思うなど、イロイロな感情があふれる流れだったのは認める。だが、まるまる一曲フルで踊りのみのシーンはありなのかww いや、もしかすると、ダイアナは悲しみではなく、死の女教皇の登場を喜んでいたということかな? いやいや、それにしても1分踊れば十分だろうと思う。それにあのシーンは、これから何が起こるんだろう・・とワクワク感最高潮のタイミング。さすがに、そりゃ無いだろう・・とw

そしてこのドラマに欠かせないのが音楽。すぐに欧州系の監督だと分かる選曲なんだけど、これもかなり個性的だった。個人的に一番強烈な印象だったのは。ダミアンらのギャング連中がキマり始めて、スローに踊るシーン。ここもかなり意味不明。よーく考えたが、真意をはかること事もまともな推測も出来なかったw そんな事をしてる場合かよ??と、そういう意味かなw

造り手の真意がどこにあるにしても、このドラマが面白いと感じる人にとって、これらの演出は好意的にも批判的にも感じないと思う。この監督だからそういうものなんだ、それでいいと思う。

感想

まず、最初に続きが見たいと書いたけど、このToo Old to Die Youngのシーズン2は無い。Amazonが公式にシーズン2の制作を否定、ニコラス・ウィンディング・レフン自身もシーズン2は無いと認めている。この結果はかなり残念。死の教皇とダイアナがどう組むのか? ヘススとドン・ミゲルは敵対するのか? 新たな登場人物は?など、期待が大きかったので、続きが見れないのはかなり残念に思う。

で、感想にいくと、まずドラマ的にはよくあるギャングもので、珍しさはあまり感じないバイオレンス・アクションという印象で、ストーリーもそれほど練られているとは感じなかった。ただし、シーズン2に続けばこの印象は大きく変わったと思う。また脚本的には主要人物がコロッと死ぬという、ゲーム・オブ・スローンズに近い印象も有る。

個人的な推測だけど、ヘススの母マグダレーナを襲わせた本当の黒幕はヤリッツアじゃないかと思う。ダミアンがチンケな強盗を警官2人に実行させるというのは考えにくい。何を強奪したのか?については触れられてはいないが、大金をマグダレーナが運転手と2人で運ぶというのも変な話だ。それにダミアンの死に際の感じは、まだヘススが知らない事情があるという感じだった。さらに最終的にダミアンにとどめを刺したのがヤリッツアだったのも疑わしい。 まあ、そんな感じでストーリーが進み、ヘスス、ミゲル、ヤリッツアが対立する~なんてストーリーは楽しそうだと思ったね。

そしてキャラクター。個人的に一番興味を持ってみていたキャラは、やはりマーテインだ。あのマーテインという人間はどうやって形成されたのか?これはすごく興味がある。 彼が警察官になったことや彼のダイアナとの共闘をみると、彼が犯罪を憎んでいる(単に嫌いなだけかも)のは確かだと思う。 そして犯罪(暴力)には暴力でしか対抗できないと考えているのも間違いない。

ここまではいいが、マーティンは殺人などの暴力に対し、全く抵抗感がない。おそらく人の死に対しても恐れなどは一切無いように見える。犯罪を憎むが、暴力にも死にも抵抗感はないという、マーティンというキャラクターはあまり映画やドラマで描かれたことのない人物像だ。

反対に、ヘスス、ヤリッツア、ミゲル、ダミアンらは、自分の欲や復讐のために暴力を使うというわかりやすいタイプだ。もちろん、この連中にも死に対する抵抗感は無い。こういう人間は現実にも多い。刑罰が有るから本性を出さないだけで、実際にこういう人間は多い。

このドラマでは、こういう暴力や死が何度となく描かれているが、これはドラマの中だけの話ではない。じゃあ自分がその渦中に放り込まれたらどうする? この監督の作品を見ていると、どうしてもそのシュミレーションをしてしまう。 まあ、それを狙った演出・脚本では無いだろうが、暴力や死・犯罪が誰にとっても身近なんだよ、というメッセージだけは伝わってくる。

それにしてもマーテイン、警官でありながら未成年とのSEXという、あり得ない側面ももっていた。まあ、マーテインは小児性愛者ではないと思うが、どちらにせよ犯罪に対する抵抗感自体が無い、典型的な反社会性人格障害だということだろう。 その顕著な例は、未成年との性行為(法定強姦)の代償を認識しているのにやめようともせず、ひた隠しにすることもなかったというところだ。

このマーテインという人物像、制作陣がなぜこういう人物を主役に描いたのか?これを考えるのは面白い。ここもいろいろな考え方があると思うが、これに関連して一つ気がついたのはマーティンとジェニー(未成年の彼女)の人間性が酷似しているという点だ。この2人は本当に似た者同士。あらゆる犯罪、暴力、死に抵抗を持たないマーティンだが、彼も気づいていないようだが、実はジェニーもそれと同じ傾向があった。

しかもジェニーはさらにひどい。マーティンは身近なものに対しては、それなりに守ろうとする意識をもっていた。ところがジェニーは、マーティンの法定強姦をその代償を知りながらペラペラと複数の人間に話す。父の死にも特に動揺はない(あの父もどうかと思うが・・)。 こんな感じで彼女も反社会性人格障害、そして暴力に全く抵抗を示さないタイプだった。

このあたりの描写、演出はかなり面白かった。よく見ていると、主要な登場人物のほとんどが死んで当然の人でなしだと分かってくる。たぶん、ニコラス・ウィンディング・レフンはなにかを主張しているのだと思うが、なんなのだろう? なにかがあるのは感じるが、自分にははっきりとはわからなかった。

Too Old to Die Youngのキャスト

最後にこのドラマのキャスト紹介。 自分が注目したのは、マーティン役のマイルズ・テラー。 ダイアナ役のジェナ・マローン。 そしてジェニー役のネル・タイガー・フリー。

マイルズ・テラー

 
 
 
 
 
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テラーは基本的にドラマというより映画という俳優。個人的には今まで見た記憶が無いので、彼を見るのはたぶんこの作品が初めてだと思う。

テラーは本来、若々しい好青年役が得意なんじゃないかと思う。ルックス的にも甘いタイプだし、どう見ても悪党を演じるタイプには見えない。 ところが、このマーティン・ジョーンズ役はピタリだった。口数が少なく、ある意味不気味で非人間的な悪党。こんな警官に止められたら、それは怖いだろう。

そういう意味でも、このマーティン役(主演)は彼のキャリアに大きな意味を持たせたと思う。

 
 
 
 
 
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Too Old to Die Young以降のマイルズ・テラーは順調で、いくつかの映画に出演。 2021年以降は、1つのドラマで主演(現在パイロット版の作成段階、放送等は未定)、そして映画も控えている。こちらも未定ながら、主演クロエ・グレース・モレッツで、ロバート・デ・ニーロと並びマイルズ・テラーが主要キャストとしてクレジットされている。

ジェナ・マローン

 
 
 
 
 
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ジェナ・マローンはニコラス・ウィンディング・レフン作品のネオン・デーモンに出演していたので、監督のお気に入り女優なんだろうと思う。なので、あのダンスシーンなんだろうw

ネオン・デーモンの前は、ハンガー・ゲームシリーズに出演しているのも見たことがある。ハンガー・ゲームでは、今回のToo Old to Die Youngのダイアナのようなモデル体型ではなかったような記憶がある。ダイアナはカルトの教祖なので、ガリガリのモード系が合う。個人的な好みではガリガリの女性は好きではないのだけど、ジェナ・マローンに関してはガリが似合っていた。

個人的な印象では、それほど演技が目立っていたとは感じなかったし、印象的な役柄の割にそこまで大きなインパクトは残せなかったように思う。ただ、悪いというところもなく、すごく良くは感じなかったということだ。今後のキャリアに期待したい。

ネル・タイガー・フリー

 
 
 
 
 
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ネル・タイガー・フリーといえば、なんといってもゲーム・オブ・スローンズのミアセラ役だろう。というか、まだ22歳(2021年)なのでそんなに多くの代表作はない。

ミアセラは、あのサーセイが溺愛したバラシオン家の長女。この役を演じるくらいだから、ネル・タイガー・フリーはいかにもなプリンセス顔。そして今では幼さが抜けてかっこいい女性に成長した。

Too Old to Die Youngのジェニーは女子高生という設定だったが、まあそう見えなくもない。この人は体質なのか?努力なのか?全く太らないような体型なので、高校生といっても通用してしまうのだと思う。

この完璧なルックスなので、良い役をつかめば大化けする可能性があると思う。

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