今回はNetflixで去年(2022年)配信開始されたドラマ「ウェンズデー」の感想。 ウェンズデーはジョニー・デップとのコンビで有名なティム・バートン監督の作品で、アダムス・ファミリーのスピンオフ的なドラマ。
このドラマを見始めたのは、Netflixで見るものがなくなったので「あなたへのオススメ」から適当に選んだのがきっかけ。 でも見始めてすぐにクォリティが異常に高い事に気がつく。 そしてプロデューサーがティム・バートンだと知ってビックリ。ついにティム・バートン監督もドラマに進出か・・と少し驚いたが、それ以上に期待でワクワク。そんな感じで見始めたが・・
ウェンズデーS1の簡単なあらすじ
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ウェンズデーは少し変わった16歳の女の子で、あのホラー一家のアダムス・ファミリーの長女。今は高校に通っているが、ある日校内で弟がいじめにあっている事を知る。 彼女は弟をいじめた犯人が水球部の連中だと突き止め、彼らが練習するプールに大量のピラニアを放ち大怪我を負わせる。この事で退学になったウェンズデーは、人狼やらセイレーンやらの化け物しかいない田舎の学校に転校することに。この学校こそ「ネヴァーモア・アカデミー」で、ウェンズデーの両親の母校だった。
ネヴァーモアに転校したウェンズデーは、相変わらず我が道を行くスタイルを変えず、学校に溶け込もうとせず淡々と生活しながら、脱走のチャンスを伺っている。 そんなウェンズデーにいくつかの出会いが。
まずはルームメイトの「イーニッド」。彼女はとても明るく社交的だが、少しオタクっぽい人狼で、いろいろと悩みを抱えている。キャラ的にウェンズデーと合うわけもなく・・ だが次第に2人はお互いを認め合う親友に・・
次にカフェの店員「タイラー」。タイラーはウェンズデーと出会ったときから好意を持っている風のジェントルマン。だがタイラーの父は街の保安官。タイラーの父は、最近起こり始めた連続殺人事件の犯人がネヴァーモアの生徒ではないか?と疑っている様子。なのでウェンズデーの事を良く思っていない。だがこの親子には、なにか秘密がある的な演出がチラホラと。
そしてネヴァーモアの女王とも呼ばれるセイレーンのビアンカ。ウェンズデーは転校早々にビアンカと衝突、フェンシングでの対決となるが、勝負は拮抗するが僅差でビアンカが勝利。2人はライバル関係になるが・・・
そのビアンカの元彼であるゼイヴィア。彼もウェンズデーと出会った瞬間に彼女に恋心を抱くように。当然、タイラーとはライバル関係になるが、ゼイヴィアも結構なジェントルマン。だが、彼の行動は怪しさ満点で、ウェンズデーは街で起こっている連続殺人の犯人はゼイヴィアではないかと疑うようになる。
そして、この連続殺人事件は次第にネヴァーモア周辺で起こるようになり、さらに町長が殺される事件まで発生。 保安官はアダムス・ファミリー(父)を疑い、ウェンズデーはゼイヴィアを疑うが、ネヴァーモアで行われたダンスパーティーの夜に事態は急展開を見せ、その後の結末へ加速していく。
ウェンズデーS1のポイント
まず最初のポイントは、このオープニングだろう。ウェンズデーが初登場し、弟がロッカーから出てくる、そしてピラニアのシーンへと続くパートだ。 自分の場合、このシーン初見時はまだティム・バートン作品だと知らなかったので、えっ、なにこれ?と思いながら見ていた。 「ほ~、こういうドラマかぁ~」なんて驚きながらクレジットを確認し、「あぁ、そうかティム・バートンか・・」と納得&期待激増。このシーンのつかみ効果は高く、これで引き込まれた人は多いと思う。オープニングからして、別格感を漂わせていた。
次のポイントは「アダムス・ファミリー」。実は、私はアダムス・ファミリーを見ていないので、ストーリーなどはよくわかっていない。 でも、あの家族の写真は、映画のポスターやミュージカルのポスターなどで見たことがあるので、この映画(家族)がホラーであること、怪物揃いだろうということは、ある程度理解していた。 この程度の知識でも、ウェンズデーは全然問題なくついていける。 とても分かりやすい構成になっていた。 あのオープニングと、その後の少しの時間で、アダムス・ファミリーがどういう映画なのか?どういう家族なのか?がすぐに理解できた。 これがティム・バートンと、そのチームの凄いところだと思う。
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それから「映像の美しさ」。 このウェンズデーというドラマは、絵の美しさはもちろんの事、動画としての美しさもすごい。 ネヴァーモアアカデミーやジェリコの街の物という物は、細部までこだわった感じで、このドラマにいくらかかったのだろう?と心配になるほど。 正直、ここまで金をかけると、シーズン2は作れないのでは?なんて感じていた。 ということで、せっかくの機会なので、小物までじっくり観察すると、このドラマのすごさがより分かると思う。
最後のポイントは、このウェンズデーというドラマをどう感じたか? まず「ストーリー」。 真犯人、犯行動機、ナゾのモンスター、どれも良かったと思う。大筋でなにも不満は無いし、良いストーリー構成だと思う。 キャラ設定はもちろん、キャスティングは神がかっていたと思う。 ただ、なにか足りない。 ストーリーもキャストも映像も他のドラマと比べて、頭一つ、二つ抜けるほどの高水準、なのに何かが足りないと感じている。 これは感想に近いものなので、本来はドラマのポイントとは無関係だと思うが、とても気になったことなのでポイントに挙げてみた。 なので続きは感想で書いてみる。
ウェンズデーS1の感想
最高レベルと言っていいほど完成度の高いこのドラマなのだけど、なぜか何かが足りないと感じる。 これがウェンズデーシーズン1の感想として、一番書きたいことだ。 書きたいと言うか、深掘りしたいことかな。
自分の感想なので、何がこう思わせるのか?については、だいたいわかっている。 それは2人の真犯人(事件の真犯人と怪物の正体という意味)と関係がある事だと思う。
まず真犯人についてだけど、犯人の動機、行動、手法、作戦、設定は全て良かったし、特に動機と実行力の部分(ストーリー)は感心させられた。よく出来ていたと思うが、なにかあまりにあっけなく終わった感じなんだよなぁ。うん、詰めの部分が物足りなかったのは間違いない。 ここは残念。
そして化け物の正体。これもストーリーや設定は良かったと思う。正体にしても、その理由、周辺の環境、生い立ち、とても良くできていたと感じ、ここもその設定の緻密さに感心した。 しかも、正体が明かされた後の展開も面白かった。 そう、この件に限らず、このウェンズデーというドラマは、とても面白かったし、十分に楽しめた。 なのにここも不満に感じる。化け物については、かなりドラマチックな展開だったにも関わらず、物足りないというのは・・
ここはいくつか具体的な例を挙げられる。まず一番残念だったのは、タイラーと保安官の関係がわかっているのに、事件解決後の2人のシーンが殆どなかったこと。 個人的に保安官のキャラはかなりお気に入りだったので、特に物足りなく感じてしまった。 タイラーと保安官の設定、そしてウェンズデーとの関係を考えると、このシーンはこのドラマで最も盛り上がるかも?と期待していただけに、このガッカリ感は結構大きかった。
とはいえ、何度も書いているように、このドラマは本当に面白いし、よく出来ている。そして単純に楽しめる。なのでシーズン2に大きな期待を抱いている。
ウェンズデー シーズン2への期待と不安
これだけのドラマなので、シーズン2への期待は大きい。これは全世界のファンがそう思っているはず。 さっきの感想で、シーズン1には物足りない部分があった・・と書いたが、反対に言うと、シーズン2はシーズン1より全然面白い!そうなる可能性は、かなり高いと思う。 このドラマの制作陣は相当なプロフェッショナルだし、他のドラマと比べてもその能力は断然だ。 普通に行けば、シーズン1を軽く超えるものが出来上がってくるはずだ。
ただシーズン2に関して、少し懸念がある。というのも、ウェンズデー シーズン2のプロデューサーに主演の「ジェナ・オルテガ」の名前がある。これがちょっと不安だ。
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ジェナ・オルテガの女優としての能力は疑いようがない。それは、このドラマを見た人の総意だろう。彼女をこのドラマの主演にしたという一点だけでも、ウェンズデーのチームの能力がとても高いことを示しているし、あれだけの演技を見せた彼女の能力もずば抜けている。ただ、ジェナ・オルテガのプロデューサーとしての能力はどうだろう? これが単発のエピソードのディレクターやプロデュースなら、何の心配もない。 過去にドラマのディレクションをした役者は多いし、そこで才能を示した人も多い。でも共同プロデューサーとなると、権限がぜんぜん違う。 またジェナ・オルテガは、ウェンズデーの撮影中に監督の指示を無視してアドリブを入れたことが何度もある~というコメントをしている。 彼女は高い能力があるので、おそらくその行動にも正当性があったとは思う。だが、もし彼女にプロデューサーとしての才能が欠けていたら?と考えると、やはり不安だ。 取り返しのつかないミスにならないことを祈るが、それ以上にそんな心配を吹き飛ばすような傑作を期待したいね。
ウェンズデーは、すでにシーズン2の映像も入ってきているけど、雰囲気的にはシーズン1よりだいぶシリアスになっている感じだ。
この予告映像で気になるのは、ライバルっぽい女の子、悪魔的な黒服の男、そしてウェンズデーのチェロシーン。 いや、これは相当面白そうだ。どうも心配無用のようだね。
最近のNetflixは不振だと思う
ここ2~3年のNetflixは、あまり良い作品を出していないように思う。ベター・コール・ソウルのような、それ以前から続いているシリーズは別として、ここ数年に開始されたドラマで期待でワクワクするようなものはほぼなかった。
そんな時に、このウェンズデーが始まり、久々にNetflixの大ヒットシリーズが見られるような気がしている。Netflixというと、最近はアメリカン・ホラーストーリーやGleeのプロデューサーの「ライアン・マーフィー」の契約が切れた~というニュースもあったりして、スタープロデューサーの多くがNetflixを離れている。 そんな時なので、超大物であるティム・バートンには大いに期待している。
そういえばNetflixは業績不振も伝えられていた。もちろん業績悪化といより、将来性に陰りが見えた~程度の問題だが、右肩上がりの成長が止まったことは事実だ。 ただし海外ドラマファンからすると、過去のコンテンツはかなり魅力的だし、こうしてウェンズデーのような大作も生まれている。
またNetflixは最近、CM入りの格安プランなども出しているので、入会するには良い機会だと思う。そういえば、光回線とNetflixのセットオプションも、毎月割引になったり、格安プランの料金で上位プランが見られるなどのキャンペーンを行っている。特にソフトバンク光はかなりオトクなNetflixオプションがあるのでおすすめだ。キャッシュバックも、オプションなしで40,000円と高額なので、この機会にソフトバンク光に乗り換えるのも良いと思う。
ウェンズデーのキャスト
最後にウェンズデーで気になったキャストを紹介。 まずは主役のウェンズデー・アダムスを演じた「ジェナ・オルテガ」。 ルームメイトであり親友候補のイーニッドを演じた「エマ・マイヤーズ」。そしてゼイヴィアを演じた「パーシー・ハインズ・ホワイト」。最後は保安官を演じた「ジェイミー・マクシェーン」。以上の4人で!
ウェンズデー・アダムス / ジェナ・オルテガ
ウェンズデーを演じたジェナ・オルテガには、本当に驚かされっぱなしだった。 まず彼女の年齢が20歳だと知った時に一番ビックリ! てっきり15歳くらいだと思っていたけど、あの細身の顔と華奢な体で20歳とはね・・
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それにしても、このウェンズデー役にジェナ・オルテガを選んだキャスティング担当の優秀さは凄い。いや、もしかするとティム・バートンかショーランナーが直々に選んだのかな? または最初から彼女ありきの企画だったとか? まあとにかくジェナ・オルテガのウェンズデーは完璧以外に言葉が見つからない。特にあの大きな目がね、すごいインパクト、本当に驚いた。
彼女のシーンで、いやこのドラマの全シーンで一番のお気に入りは、ウェンズデーが学校の屋上?でチェロを弾くシーン。ウェンズデーのチェロシーンは、確か2回あるけど、屋上のシーンが断然良い。 ストーンズの曲をチェロでアレンジするのだけれど、この時の細かい演出が面白すぎるし、レベルが高すぎる。これはドラマのレベルを大きく超えた、映画でもそうそう見られない最高のワンシーンだ。
そんなジェナ・オルテガ、元々(というか最近までか?)はディズニースターなので、当然歌も楽器もダンスもいける。そして演技力にも定評があったようなので、彼女は一種の天才なんだろうと思う。 キャリア的にはディズニー時代から少しずつ着実に積み上げている。なかなか優秀なマネージャーみたいなのがいるのかもしれない。
彼女のドラマの出演歴には「YOU」があるのだけど、これはよく覚えている。ジョー・ゴールドバーグの近所に住んでる女の子の役で、なかなかおもしろいキャラだった。メインストーリーにはあまり関与しない立ち位置なのだけど、存在感は抜群だった。
今後のジェナ・オルテガだけど、これだけの活躍をしたのでスケジュールはびっしり。もちろん直近にはウェンズデーS2が控えている。
イーニッド / エマ・マイヤーズ
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とても良いキャラで人気の出そうな役「イーニッド」を演じたのは「エマ・マイヤーズ」。 彼女も子役出身なのだけど、キャリアは浅いというか少ない。 大人になってからは、それなりにキャリアを重ねているが、このイーニッド役ほどの大役は初めての経験だろう。
ただイーニッドは彼女にとってハマり役といって良いほどマッチしていた。特にルックスがイーニッドに完全マッチだった。これだけのハマり役なので、ウェンズデーが続く限り、このドラマでの彼女のポジションは安泰だろう。
今後は映画が控えているようだけど、それより彼女もウェンズデーのシーズン2だろう。
ゼイヴィア / パーシー・ハインズ・ホワイト
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ゼイヴィアを演じた「パーシー・ハインズ・ホワイト」は、ルックス的にこのドラマにピッタリだと思うし、イケメン枠での起用という役割もキッチリこなしていた。
まあ良い俳優だと思うし、この先も明るい・・という事を書こうと思ったら、最近のニュースでレイプ疑惑が・・ しかも複数からの告発を受けているようなので、もう勘弁してくれよ・・という感じだ。
今のところ「疑惑」なので、この先どうなるのかを見ていく必要がある。ちょっとこれ以上のコメントは控えておこう。
保安官 / ジェイミー・マクシェーン
保安官を演じたジェイミー・マクシェーンが、個人的にこのドラマのキャストのMVPだ。そのくらい良い演技をしていたし、ドラマを盛り上げたと思う。 なので、できればシーズン2にも出演して欲しいところだが、どうなのだろうね? 一応、タイラーもシーズン2に出演できるとは思うけど、あの事件の後で保安官が続投できるのか?というのは、??だろう。 個人的には期待している。
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ジェイミー・マクシェーンのキャリアは長く、間違いなくベテランの域にいる良い俳優だ。彼の出演歴で覚えているものはたくさんあるが、最近のでいうと同じくNetflixオリジナルのドラマ「リンカーン弁護士」に出ていた。このリンカーン弁護士もすごく良いドラマで面白いのだけど、ジェイミー・マクシェーンの演技もなかなかのものだった。
後はこのブログで何度か感想を書いているボッシュにも出ていた。このブログで~というのならスコーピオンでも見たね。 また印象深い役というと、ブラッドラインの役はかなりの熱演だった。ああいうキャラを演じられるのは役者冥利に尽きる・・とか感じるのではないだろうか。
今後も、もちろんスケジュールは埋まっている。彼も相当な実力者だということだろうね。
このブログの記事を書いています。海外ドラマを一緒に楽しみましょう!
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