今回はNetflixで配信された「特別捜査部Q」の感想。 このブログでも以前絶賛したと思う、あの「クイーンズ・ギャンビット」の制作陣による作品ということなので期待値は高い。*記事はこちら→クイーンズ・ギャンビットの感想
ところが・・ まあ、とにかく言いたいことが山盛りあるので、早速いってみましょう!
不快感極まりないE1
まずE1の話からするのだけど、その前にこの「特別捜査部Q」というタイトル。個人的にはこの邦題だと視聴者数は稼げないんじゃないか?と思ってしまう。
自分の場合、このドラマの情報を全く持っていなかったので、先入観無しで見始めた。実はクイーンズ・ギャンビットのスタッフによる制作というのも、見始める直前に知った。なのでこのドラマがどんなジャンルなのかも分からず。 タイトルから想像するに、Xファイル的なサイファイ系か?ウルトラQ的な怪獣物か?そんな先入観を持って見始めたが、シリアスな雰囲気になにがなんだか・・・
で、どいつもこいつも、なんでこうカリカリしてるんだ? 第1話の序盤、いかにもドラマに出てくる英国人というタイプが、次から次へと出てくるが、レギュラーっぽい登場人物は、やはり皆カリカリし、怒鳴り散らしている。ただ一人、シリアからの移民らしい新入りの刑事が有能そうで、おそらく彼が活躍するだろう事が唯一の救い。
気が滅入りながらも、なんとか耐えて見ている、そんな第1話だった。
様子が変わってくるE2 ついでに簡単なあらすじ
一体どんなドラマなのか?全く分からないまま第2話へ。そしてこのあたりから、ドラマの雲行きが変わってくる。
このドラマの簡単なあらすじはこうだ。
ある検事(メリット・リンガード)が大きな裁判に臨み敗訴する。その後、メリット・リンガード検事が突然失踪する。
検事失踪事件の約4年後、捜査中に犯人に銃撃され重傷を負ったカール・マーク刑事は、復帰するとすぐに新設されたQと呼ばれる特捜部の主任に任命される。この特捜部が担当するのは未解決事件、いわゆるコールドケースだ。
特別捜査部Qのメンバーは以下の通り。
上のポスター画像の真ん中が、主任刑事のカール・マーク。
右が元シリア警察で、現在世界中で話題のイスラム系移民「アクラム・サリム」。この時点では、ただの助手。
そして左が、なかなか捜査に加わらせてもらえす署内で浮いた存在となっていた「ローズ」。確か刑事ではなく、日本で言う巡査かな?
そんな署内で行き場を失った者達が集まった特別捜査部Q (Dept. Q) が最初に扱う事件は、4年前に発生したメリット・リンガード検事の失踪事件となった。
ちょっと短いが、あらすじはここまでにしておく。なぜか?私のチョイ書きでこの先を知ってしまうのはもったない。海外ドラマ好きの方はぜひ、いや絶対にこのドラマを見た方が良い。このドラマは2025年海外ドラマの最高傑作、今年のおすすめ海外ドラマNo.1ですよ!
感想
第3話に入ると、素晴らしいストーリーと魅力的なキャストから目が離せなくなる。 超シリアスで緊張感が全く途切れない抜群の脚本、たが、なぜかコミカルな面が見え隠れする役者達の演技。このドラマは英国ドラマそのものな面が多くあるが、アメリカのドラマ的な要素も持っている。個人的にアメリカのドラマの最大の魅力は、やや大げさなフィクションの中にリアリティを見せるうまさだと思う(逆に言うと英国ドラマはいつもそこが弱い)。しかし、このドラマは英米の良さ、強みを最大限に活かしている。
このドラマは人気小説が原作な上に、デンマークで大ヒットしたドラマのリメイク。なので、基本的に良い脚本が出来て当然という下地はある。それでもこの脚本は素晴らしかった。サスペンスの面で言えば、とにかく先を読ませない展開が見事。そして凡庸なストーリーなら、物語が進むに連れどんどん話が大きくなっていくところだが、このドラマは捜査が2転3転としながら、意外な真相に向かっていく。このあたりの緊張感とリアリティ、そして現実の恐ろしさの描き方は見事で、全く目を離す事ができなかった。
強大な権力を持つ者たちによる陰謀を疑わせながら(事実そんな陰謀も存在していたが、失踪事件とは別件)実は・・・という設定は。原作を読んでみたくなるし、オリジナルのデンマーク版も見たくなってくる。 そして何より、そんな巨悪ばかりではなく、悪党はどこにでもいて、それは許されることではないというメーッセージが強烈に刺さった。誘拐されたメリット検事は、検察の名のもとに、多くの弱者の人生を壊してきた事実がある。ストーリーの中心ではないが、この事実を視聴者の目に焼き付けた事は素晴らしいと思う。
このドラマでは、この検事の言葉として、「罪を犯したものは、いずれそれを償うときが来る~」という、因果応報的なメッセージを何度か発信している。でも、それを皮肉るかのような事実が明らかにされたり・・ このあたりの複雑な設定を、分かりやすく演出したところもプロフェッショナルだと思った。
とにかくこのドラマの感想は、素晴らしい脚本に素晴らしい演出、そして素晴らしい役者。全てのドラマファンにおすすめするドラマ、という事。
2025年はNetflix作品で「カサンドラ」も素晴らしかった。こちらも欧州・ドイツの作品。欧州のドラマのレベルはすごい勢いで上がっているのを感じる。来年もアメリカ以外のNetflix作品、特に欧州モノに注目だ。
特別捜査部Qのキャスト
そういえば、この特別捜査部Q、すでにシーズン2の制作・配信が決定している。原作もまだまだ続きがあるそうなので、これは本当に楽しみ。キャストの紹介は特別捜査部のメンバー3名、まずは主役のカール・マークを演じたマシュー・グードから。
マシュー・グード / カール・マーク
鬱陶しく暑苦しい、寄ってきて欲しくないめんどくさいヤツ、カール・マークス刑事。
だが、この男の男らしさよ。ドラマの序盤からあれだけ安く見ていた部下を庇い銃撃を受ける。まだ以前の銃撃事件の傷も癒えてない、そしてPTSDもあるだろうに躊躇なく部下の盾になる。そして部下の昇進、地位の保証まで勝ち取る。さらに命を救った被害者に、無も名乗らず挨拶だけで礼すらも求めない。 この男のカッコよさに心底痺れた。
そんな男の中の男、カール・マークスを演じたのは「マシュー・グード」。マシュー・グードといえば、映画・ドラマに代表作はゴロゴロあるが、このブログではやはりグッドワイフのフィン・パルマー役について語るのがスジだろう。
フィン・パルマーはアリシアの敵役の検事。というより、番組的には亡くなったウィル・ガードナーの後継者という位置づけだったと思う。ウィルの後継者という時点で、グッドワイフではある意味No.2のポジションとも言えるので、その役割は大きく重かった。そんな状況でもマシュー・グードはうまくやっていて、シーズン5と6の2シーズンのみのレギュラー出演だったが、その存在感は十分に発揮されていた。
ところで、あのフィン・パルマー。見た人は知っていると思うが、清潔感あふれる爽やかな好青年、そして言うまでもなく超イケメンだ。そう、世界中のイケメンが集うハリウッドでも、彼はまぎれもなくトップランカー。 正直、今回の特別捜査部Qでのカール・マークスを見て、あのフィンだとは、全く気が付かなかった。だって全然違うだろ(笑)。
あれから10年が経ったとはいえ、これほど見た目も性格も違うキャラを演じきるとは。マシュー・グードも実力派なんだと、完璧に認識したよ。 英国俳優のトップというのは、本当にすごい実力派揃いだ。
そんなマシュー・グードの今後だが、予定は山のようにあるようだ。誇張ではなく、本当に山のようなテキストで、とても紹介する気になれないw まあ、とりあえず特別捜査部Qのシーズン2があれば、当面はそれを待っているだけで問題ないだろう。
アレクセイ・メンヴェロフ / アクラム・サリム
危うく1話で挫折するところを救ってくれたアクラムを演じたのは「アレクセイ・メンヴェロフ」。名前でもわかるが、wikiではロシア生まれとある。なので欧州への移民一世という訳ではないようだ。役者活動も、主に東欧中心だったようなので、英国俳優というより欧州俳優といったほうがピンときそうだ。
キャリア的には、日本ではAmazonプライムビデオで配信しているジャック・ライアンのシーズン3に計8話出演している。このジャック・ライアンシリーズ、自分は全て見ているので、アレクセイを見ているはずなのだが、今のところ記憶にない。後でもう一度見てみようと思う。
それ以外でも彼のキャリアはとても長く、クレジットされているものだけでも、2009年から数え切れないほどの映画・ドラマに出演しているベテランだ。 そういえば、この特別捜査部Qの前半を見ているときに、このアクラムの登場の仕方、キャラ設定、英国ドラマではこれは死亡フラグではないか・・・と心配していたのだが、幸運にもそうはならなかった。 どう考えても彼は、このドラマにはなくてはならない存在。長く出演して欲しいものだ。
そんなアレクセイ・メンヴェロフの今後は、2026年に1本のドラマが予定されている。その他にも、当然特別捜査部Qのシーズン2に出演予定。
リア・バーン / ローズ・ディクソン
風変わりだが優秀な捜査官(正確には巡査)ローズを演じたのは「リア・バーン」。
彼女は英国というよりスコットランドでの活動が主で、キャリアの殆どがスコットランドでのものとなっている。というか、リア・バーンだけでなく他の役者たちの多くも、英国というよりスコットランドが地元という人が多く、このドラマ自体がスコットランドを地元にしていると言っていいと思う。
そんなリア・バーン、今回のローズ役は海外ドラマで言うところの、いわゆるアビー枠。アビーとはもちろん「NCIS」のアビーの事だ。なので、服装は派手、変わった趣味を持ち、時々上司にナメた口を利いたりする。だが極めて優秀。このドラマでは、優秀的なパートはアクラムと被っていたので、この特捜部Qは今後も少数精鋭として活動するのだろう。原作を知らないが、たぶん3人体制が続くのではないだろうか?
リア・バーンの今後だが、今のところ特別捜査部Qのシーズン2以外は発表されていない。だが、この機会に別の役も掴んでほしいと思う。頑張れ!

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