ゲーム・オブ・スローンズ S8 E5の感想

ゲーム・オブ・スローンズ S8ゲーム・オブ・スローンズ

今までゲーム・オブ・スローンズを見てきて、「なんで??」ということは何度もあった。予想もしなかった展開に大きく驚き、「じゃあ、これからどうなるの??」と、心のどこかでワクワクするような感じ。ゲーム・オブ・スローンズなので、それはいつもダークだけど、それ以上にスペクタクルな楽しさがあった。でも今回の一話は、ただ単純に「なんで?」、「なんで急に??」という、あまりに不可解なものが多すぎたと思う。こういう感想を持ったのは、これまでのゲーム・オブ・スローンズで初めてだ。

どうにも納得できないデナーリスの設定変更

最終回一話前の今回は、ほぼ全編戦闘シーン。これまでの流れの通り、ドラゴンの女王が鉄の玉座を奪還するストーリーだ。

このストーリーはゲーム・オブ・スローンズが始まった当初からの設定なので、ある意味、ゲーム・オブ・スローンズのメインテーマは、デナーリスが鉄の玉座を奪還するストーリーだったとも言えると思う。なので今回はゲーム・オブ・スローンズのハイライトになってもおかしくない一話だ。ところがそんな様相は全くなし。

この理由は、最終章に入って、デナーリスの立ち位置(設定)が急変したことが原因だろう。この設定変更は大きなもので、なんと最終回のメインテーマになってしまった。

その設定変更とは、言うまでもなくデナーリスの悪人化だ。

この「悪人化」の意味は、ゲーム・オブ・スローンズ的な意味ではなく、リアル世界の一般常識としてだ。

なぜデナーリスが悪人化したのか?の理由は、いちいち書かないがいくつかある。でもいきなり王都の城下を焼き払うほどの理由だったのか?というと、正直そうとは全く思えない。

確かにゲーム・オブ・スローンズ的に言うなら、デナーリスとドラゴンの軍が王都を制圧した方法は特に間違っていない。ゲーム・オブ・スローンズの世界では、戦争に略奪暴行はつきものだったし、それはもうひどいもの。*まあリアルでも実際はそうなのだろうが・・

そしてあれらに比べれば、今回の戦いが特別ひどいものということもない。

だが、今までのデナーリスは、民衆を開放するために何度も命を賭け戦い勝利してきた。アンサリードもドラスクの軍も、デナーリスの血統に仕えているのではなく、彼女が民衆のために戦い、ことごとく勝利してきたから忠誠を誓っている。

いや、最も大きな設定変更は、デナーリスの悪人化ではなく、彼女の周りが突然デナーリスを悪と捉え始めた事だろう。スターク家はもちろん、ヴァリス、ティリオンといった主だった忠臣が、夜の王を倒した途端に突然手のひらを返した。

最終回のメインテーマは「善VS悪」なのか?

前にゲーム・オブ・スローンズについてこんな風に書いた=ゲーム・オブ・スローンズS7までの感想

ここで、ゲーム・オブ・スローンズの世界では善と悪が、現代のリアル社会とは大きく違うと書いた。この善悪の倫理観?がゲーム・オブ・スローンズの一つの魅力。

例えば、ネッド・スタークのような良き主君が、ただホワイトウォーカーから逃げただけの男の言う事を信じず、簡単に斬首してしまうのがこの世界だ。そういう乱世のドラマなので、善悪の基準は今の世界とは大きく違う。

そんなゲーム・オブ・スローンズなのに、最終回のテーマが善悪の戦いになる?

今回の一件で、さすがのジョンもデナーリスのやり方に納得しないだろう。そのジョンが善の代表。まあこれは分かる。

で、なぜか悪の代表はデナーリス(笑)。

本来、悪の中の悪だったはずのサーセイは、愛の中で美しく死んでいったのに(笑)。

時間が足りなかったみたいね

このゲーム・オブ・スローンズ最終章、どう考えても時間が足りていないと思う。

あのサーセイの最期が、こんなにアッサリでいいの? なんか本当に、はかなく散っていったけど、これまでのサーセイの貢献度を考えると、あまりにもアッサリ過ぎて不満が残る。

ま、最期がジェイミーと、というのは良い演出だと思う。*最後の演出に限っての話

サーセイは、なんやかんや言ってもお気に入りキャラの一人だったので、個人的にはこの演出はかなり気に入っている。

でもそのジェイミーにしても、ここ数話からのこの変節ぶりはどうなの? さらにジェイミーとユーロン?? ユーロンはサーセイの子供を自分の子供と思っていたはず。そこに本来ドラマがあったはずなのに、なぜか突然始まったジェイミーVSユーロン??

でもこれは一応、ユーロンのストーリーも完結したということでいいのか?

ヴァリスもなあ。ティリオンと共にラニスターから逃れ、デナーリスの軍に加わったヴァリス。

あの時はワクワクするような展開の連続で、これからくるであろう凄いストーリーを待ち焦がれたもの。でも突然ドラカリスかよ。

まあ死刑は仕方がないにしても、それまでのストーリーが短すぎるだろ・・ここまでのヴァリスの貢献度から考えると・・いや、一応反逆者としてそれなりの演出があったということなのかな? 残念なのは、リトルフィンガーとも互角にやりあった、あのヴァリスの怖さが最後の最後であまり感じられなかった事だ。

時間が足りなかったキャラは多いが、逆にたっぷり取られていたキャラもいた。それがハウンドとマウンテンのクレゲイン兄弟。 ハウンドは息の長いキャラで、彼のストーリーを描ききったのは見事としか言いようがない。しっかり兄弟対決を完結させ、最後までアリアに影響を与えた。ここは完璧な演出、脚本だったと思う。

最終回の予想

最終章に入って、明らかに流れはジョンVSデナーリスだ。

でもこの状況になっても、おそらくジョンがデナーリスを裏切ることはないような気がする。

何にしてもゲーム・オブ・スローンズの脚本家が、この最終章でジョンVSデナーリス、善VS悪の流れを作った理由は、結末にあるのは間違いないだろう。

なんとなく思いつくのは、この後、玉座についたデナーリスとジョンが揉め、ジョンが投獄され数年が経つ。その間にデナーリスは北部を滅ぼし、父・狂王のようになっているが・・みたいになるとか?

まあどうなるにしても、スタークとデナーリスの敵対関係がハイライトになるだろう。流れ的には、ジョンがデナーリスを守り・・というのが一番ありがちだと思うが、今までのゲーム・オブ・スローンズを考えると、逆もあるのかも。

というより、サンサらスタークがデナーリスを陥れて玉座に就き、またデナーリスは逃げるハメになるとか。

いろいろ考えられるけど、最終的にはやっぱりジョンとデナーリス、この2人の主役の一方だけが生き残る結末になる気がするな。

*5/14 これが最後の追記

結末をいろいろ考えたが、生き残るのは光の王の代理人「アリア」。

また、下にも書いたが、デナーリスは死ぬが、新・夜の王として蘇る。

アリアがデナーリスを暗殺しようとするが、なかなか死ななくて、ドラゴングラスを使ったらデナーリスが夜の王になってしまった!とか? 

そしてやっぱり、夜の王にされた最初の人々(人間)はターガリエンの血筋の者。光の王とターガリエンには、その当時か以前からの因縁がある。そして光の王とスタークも何らかの関係がある・・ 善のターガリエンであるジョンも、もちろんこの争いに関係するが・・

アリア、そしてティリオン

主役以外で、これからどうなるのかが最も気になるキャラ2名、アリアとティリオンについて。

まずアリアだけど、今回の演出をどう見るか? あの悲惨な戦場でアリアは何を思ったのか?これからどうするのか? これは2パターンあると思う。

1つは当然、デナーリスへの怒り。あれはないだろ!と。そしてサンサと共に行動するとか、暗殺しようとするとか・・・

もう1つの可能性は、今回の件で政治やらにほとほと嫌気がさし、すべてを捨てて出ていってしまう。行く先はジェンドリーか?ブレーヴォスか?

ジェンドリーなら、彼は王の地位を捨てアリアを選ばなければならない。ブレーヴォスなら、アリアは殺されずに済む。このまま残っても、いずれジャクエンはアリアを狙うだろうし。自由都市で自由に生きる、アリアにはそれが一番似合っているのかな?

ただ、今になって思うと、ジャクエンがロードオブライト(光の王)の関係という可能性がある。*そもそも光の王を崇める宗教はウェスタロス大陸ではなく、ブレーヴォスのあるエッソス大陸発祥だ。

あれ程の力を持つジャクエンが、あの時なぜ捕らえられていたのか?全てはアリアに会うため、その後の一連の出来事のためだったら? 

ジャクエンがただの人間ではないことは確か。その正体がメリサンドルのようなロードオブライトの信奉者、またはロードオブライトそのものとか・・もしそうなら、アリアにはまだやることがあるはず。

そしてティリオン。 まずはデナーリスとどんな話をするかだ。場合によっては死刑もあるだろうし、投獄もあるだろう。ただ、今回の件での死刑はないような気がする。あの状況では、ジェイミーとサーセイの生死は不明だろうし。

まあティリオンにはサンサとの絆もあるから、スタークにつくという可能性も少しはあるのかな? ただしその場合はいくつか条件がある。

普通に戦争をしたら、スタークは絶対にデナーリスには勝てない。なのでティリオンがスタークにつく場合は、実現性の高いデナーリスの暗殺計画に乗るか、デナーリスを謀略でハメて反乱を成功させ、デナーリスを追放ないしは殺害する確実性の高い計画に乗るか?だろう。

あと、もう1つ。ブロンとラニスターの約束もあった。ジェイミーがいなくなった以上、ブロンと話し合うのはティリオン。今のティリオンには、ブロンにハイガーデンを与える権力もデナーリスへの影響力もない。この結末も楽しみだ。

個人的にはティリオンは最後までデナーリスに忠誠を尽くしてほしいね。なんと言っても王の手だから。

ターガリエン家、スピンオフ、ロードオブライト、最終回

最後にターガリエンについて。

前回の感想で書いたけど(こちら=ゲーム・オブ・スローンズS8E3の感想)このターガリエン家の先祖の一人は、もしかすると夜の王かもしれない。

ドラゴンに乗る事ができ、炎に耐性があるというのはターガリエンの正統的な血統者の可能性が高い。そうすると、すでに決まっているスピンオフでこのあたりの話が描かれることになりそう。

この展開なら誰もが納得するし、また、このゲーム・オブ・スローンズの壮大なストーリーがさらに深く楽しいものなる。スピンオフの深さも、いきなり増すしね。何よりもスピンオフを見てみたくなる。

そんなターガリエン、ヴァリスも言っていたが「善と悪」の2種類がいるらしい。まあ、完全悪と善みたいな感じかな。 例えば、ジョンは善だろうし、おそらくレイガー・ターガリエンも善かな。反対に狂王エイリスは悪だ。 夜の王も、もしターガリエンなら悪だろうね。

そして、どうもデナーリスも悪の部類に入りそうな感じ。今まで、奴隷解放者として、民衆のために戦ってきたデナーリスを、いくなり悪の化身にしてしまう今回のストーリー展開。

もしかすると、ゲーム・オブ・スローンズ本編はもう終わってしまうので、製作者の興味はスピンオフに向いているのかも。スピンオフで重要な位置づけになるターガリエンに連動させる目的もあっての、突然のデナーリスの悪人化だとしたら・・・

*少し追記

さっきジャクエンがロードオブライトの関係かも?と書いたが、そもそもロードオブライトの目的とは何だろう? 少し前までは夜の王を倒すことだと思っていたが、そうではなく、まだ真の敵がいる可能性もある。また、もし夜の王がターガリエンの祖先なら・・

そう考えると、ロードオブライトの本当の敵はターガリエン(悪の)なのかもしれない。ターガリエンから一定の割合で悪が生まれ、それが夜の王のような強大な悪となるという設定かも。

ロードオブライトの導きによって夜の王は倒されたが、代わりにデナーリスが夜の王のような悪の化身になるとか。

デナーリスに焼き払われたキングスランディングから、アリアが白い馬に乗っていく演出が長々とあった。最初はなんだコレ?と思ってみていたが、もしこれがロードオブライト(スターク)VSターガリエン(デナーリス)の演出の一幕だったら? 全てが一本の糸でつながるような気がする。

*更に追記

ロードオブライト(光の王)という名前を見ると、いかにも正義というイメージが有る。反対にナイトキング(夜の王)は、歌舞伎町的なイメージもあるが(笑)、それを除けば一般には悪のイメージだろう。

だがこの両者には、善と悪という感覚はあまりないように思う。例えばメリサンドルは、ロードオブライトの名のもとにスタニスの子供を焼き殺した。その他にも、メリサンドルを始めとする光の王の信奉者は、多くの残虐行為を光の王の名のもとに正当化している。

なので、ロードオブライトとナイトキング(ターガリエン?)の争いが続くとしても、それは善悪とは無縁の戦いなのだと思う。

そしてもう一点、この両者にはあまり実力差が無いはず。ロードオブライトの「生き返り」や、「予言」、「幻視」の能力は凄いが、夜の王もほぼ無敵だった。またターガリエンの炎無効やドラゴンを操る能力も強力だ。なのでアリヤでもデナーリスを簡単に殺すことは出来ないかもしれない。

そういえば、最終章の放送前にサンサ役のソフィー・ターナーのコメントで、誰もが喜ぶ結末ではない、というのがあった。

多くの視聴者が喜ばない結末というと、デナーリスが悪のターガリエンになるとか、ジョンが死ぬとか。そういえばジョンは一度死んでいる。あれも最終回で謎解きがあるだろう。

また、デナーリス役のエミリア・クラークも、結末を見てしばらく放心状態になった、とか言っていたのを聞いた。そうすると、まだまだ驚きの展開、そして全く予想し得ない結末になるのかも。

今回の感想は、正直あまり好意的ではない事を多く書いたが、最後の最後にもう一度、さすがゲーム・オブ・スローンズというところを見せてほしい。結末まであと一週間、超期待して待とう。

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