前回、ノアが首を刺され重症を負う事件が発生。
その事件の犯人が誰なのか?と共に、服役中からノアをつけ狙っている看守の目的は?動機は?というストーリーで盛り上がってきたアフェア シーズン3。
ワクワクしながら見てみると、なんと今回の前編のパートはコール。
あの続きが見たくてウズウズしていたのに・・と思ったが、今回のコール / アリソン編はかなり面白かった!
個別のパートの感想に行く前に、少し今回の全体的な感想を書いておくと、このアフェアの最も面白いところは、素晴らしい脚本と、一つの物事を2人の視点で描く演出の2点だと思う。
脚本に注目が集まるのは当然なのだけど。この一つの物事を2人の視点で描く手法が本当に面白い。
特に今回はこの手法が冴え渡っていた。
誰が刺したのか?アリソンはコールをハメるのか?
今回、各パートの最後の方のシーンで、コールがノアの殺人未遂事件を追う刑事から聴取を受けるというのがあった。
演出的には、誰もがコールを疑っているという感じだったけど、実際は皆そこまでコールがやったとは思っていない。
コールの妻・ルイサは、コールがまだアリソンに気があると感じている。それがあるので、過去にノアにアリソンを寝取られた事を根に持ったコールがノアを刺したのでは?と匂わせる発言をしている。ただし、そこまで本気で疑ってはいないような、いるような・・
そしてアリソン。コール編(前編)だけ見ると、アリソンはノアがスコッティ(コールの実弟)をひき殺したので、その怒りで刺したのかも?という感じで描かれていた。
要は、コールが「アリソンにそう思われているのだろう」と考えていると言う演出だ。
ところがアリソン編では、ずいぶん感じ方が違った。何の先入観もなく見ていると、おそらくアリソンもコールを疑っているのだろうと感じるところだ。
でもアリソンは、娘のジョーニーの親権をコール夫婦と争っている最中。
明らかにアリソンは、コールが殺人未遂で逮捕されれば、親権争いで優位に立てると気づいているフシがあった。
この辺は細かい上に、ほぼセリフによる説明が無いのでわかりにくいが、ここまでの流れ的にアリソンはそういう女、そういう人間だという事は分かっている。
特に娘の親権に関してなら、アリソンはコールをハメることも余裕でやってのけるだろう。
誰が刺したのか?は、まだ推測も不可能だけど、アリソンはコールからジョーニーを取り戻すために、この件を利用することだけは確かだと思う。
各パートで食い違ったシーンについて
各人で食い違う記憶で、今回一番印象的だったのは、娘のジョーニーが誕生会で乗った馬から落ちたシーン。
コールの記憶では、すぐにアリソンがジョーニーのもとに駆けつけ、コールがルイサを制止したというものだった。当然ルイサは激怒するのだけど、コールはこの時の記憶の中心はルイサの怒りだった。
反対にアリソンは、落馬したジョーニーに駆けつけたのはルイサで、自分はパニックになっていた記憶だった。*その時、コールがアリソンを落ち着かせ、ジョーニーの元へ行かせた。
これは何を意味するのか?だけど、まずこれを普通に考えたら「うつ病+精神障害」を抱えるアリソンの記憶が不正確な可能性が高い。そしてこの時点では、コールはルイサを想いながらもアリソンを心配する。そしてアリソンは、コールの本心はルイサより自分を優先していると考えているということかな?
コールもルイサも本来は善人
シーズン3のアフェアを見ていると、個人的にはアリソンに同情したくなる。というか、アリソンの肩を持ちたくなる。子供を失ったアリソンの心の傷を考えれば、彼女から親権を奪うというのは、あまりにもひどい話だ。
しかもルイサはアリソンを毛嫌いしている(と思う)。ルイサにとってアリソンは、夫の元奥さんでジョーニーを一時的にでも捨てた実の母親。そしてレストランの共同経営者でもある。
この背景を考えると、ルイサのアリソンを遠避けたい気持ちも痛いほどよく分かる。この状況になれば、誰もがルイサと同じような態度を取るはずだ。
そして最も重要なのは、本来コールとルイサはとても善人だということ。
特にルイサは真面目に生きていた女性。*まあスコッティとの件はあったが。
ジョーニーの件に関しては、ルイサとコールに全く非はない。
そしてアリソンも精神的な問題から親権を失う事になったので、彼女に非があるというわけでもない、、はずだが・・
子供の本当の父親は?過去ではなく、それがアリソンの本当の問題
今回の最後で、またしてもやらかしたアリソン。
この時の演出は、コールは自分からアリソンをベッドに連れ込んだと考え、アリソンは先に自分がコールを誘ったと認識している。
お互いが自分から仕掛けた(笑)と思っているわけだけど、まあこの2人は前にもこんな事があったから。
それにしてもコールもコールなので、アリソンだけを責めるのはお門違いというものだけど、その後のアリソンを見ると、やっぱりアリソンがそもそもの元凶なんだと思ってしまう。
次回予告では、「一発やったんだから、親権に関して自分に有利な発言をして!」とコールを脅し、なぜか今回のラストシーンで登場したノアと早速よろしくやっている(笑)。
まあ、ノアとアリソンは夫婦だし、コールも家に帰ればルイサとやってるわけだし、そういう一般常識的な批判ではなく、アリソンという人間自体に何か問題があると思う。
アリソンは失くした子供の件で心に闇を抱えているけど、それ以上に深刻な闇があるね。
アリソンはまず間違いなく、反社会性パーソナリティ障害だろう。
人の同情を引き、自分に有利に事を運ぶ。
でもノアだけは、アリソンのそんな面も許容しているようなところがある。
コールはアリソンの闇の部分を絶対に許さないようだが、ノアはのほほんとして許容している感じ。
これがノアの魅力でもあるけど、そのせいで服役までしている。
そう考えると、ノアとアリソンはお似合いの2人なんだろう。
破滅する時も一緒なんだろう。
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