海外ドラマ「ブラックリスト S1 E13 / サイプラス養子縁組事務所」
ブラックリスト各話のタイトルは、いつもリストされている人物の名前+そのナンバーで
構成されている。
でも今回は単一の人名ではなく「養子縁組事務所」という法人名義だった。
これ原題もそうだったので、このサイプラス養子縁組事務所の職員全員が
犯罪者だということを意味しているみたいだ。
で、今回のストーリー。
このサイプラス養子縁組事務所は、健康で優秀な若い女性を誘拐し、その女性を監禁、
人工授精により子供を産ませ、その養子を斡旋するというとんでもない業者だった。
最初に結末から書いてしまうと、この所長は施設出身で里子に出されて過去を持つ。
だがそこで里親と折り合いが悪く、再び施設に戻されてしまう。
このトラウマを抱えた少年が大きくなった時にこの施設を・・・という内容。
まず面白かったのは、この事務所を今回、レッドがリストアップした経緯。
今はFBI内通者を探しで忙しいはずのレッド。
そしてそれが気になりつつも、養子を迎える寸前のリズ。
このリズとトムが養子を迎える段階で、レッドが養子縁組事務所のケースを持ってくる(笑)。
ここはちょっとだけだけコメディ的だったけど、結果は当然レッドの思惑通りに。
そしてレッドにトムを警戒するよう再度忠告されたリズだが、返事は「トムを信じている」。
でも最終的に彼女が養子を断ったということは、今回のケース以外でもトムの疑惑が
晴れないからだろうね。というより、リズの中でレッドへの信頼感が勝ってきたということかも。
このへんのサスペンス感は、ちょっと変わっているけど面白いね。
なかなか他では見当たらない。
今回の養子縁組事務所の特異性と言い、ブラックリストの脚本はよく考えられている。
それから内通者ね。
なんだよ、ミーラじゃないのかよ。
と思ったら、最初に胡散臭さ満々で出てきた、例の長官が内通者だった。
これ意外というか、あっけなく感じたけど、そこを補ったのがレッドの行動。
レッドはこの女性長官を躊躇なく射殺したんだけど、レッドの家族殺害?事件の真相を
この長官が知っていると語ったのに、バン・バンととどめを刺してしまった。
これもレッドが切れ者だという演出なんだろうけど、このおかげで視聴者がこの秘密を
知ることが出来ないという結果に・・・
なんとも、心憎い演出なんだけど、こうやられると余計知りたくなるよね。
そしてレッドに拠る長官殺しは、黒幕フィッチとの協定には反していない、
フィッチの組織にとっても、長官は用済みだったと。
ただ一つ気になったのはミーラだ。
ん~、まだクサイね、彼女は。
なんとなくそう思わせてる感じもするし、レッドも何かに気付いている感じもする。
もしかしてミーラは、フィッチの組織の人間なのかな?
そして、わざとらしくコソコソやっていた本部長。
あれはなんだろうね?
最後にリズ。
ブラックリストが始まった時、リズ役のメーガン・ブーンを、Xファイルのスカリーや、
ダメージのエレンに似た雰囲気があるキャラクターだと書いた。
このスカリーとエレンというキャラクターは、自分の中では海外ドラマ史上最高の
女性キャラなんだよね。だからその雰囲気があるというのは、もうこれ以上ない程
評価しているし、期待もしている。
で、13話まで来て、もう一度そう思うか?と考えると、正直なところスカリーとエレンまでは
いかないかな? でもまだシーズン1だし、これからどうなるかはわからない。
それにメーガン・ブーンの活躍は期待以上だし、リズの最初の雰囲気も損なっていない。
ちょっと付け加えるなら、なにも喋らない時にアップにするシーンなんかが必要かな。
そこまでストーリーが核心に迫っていないから、まだ早いんだろうけど。
この人は本当にいい雰囲気を持っているから、大きな期待をかけてしまうね。
それからトム。
スゴイよね、ここは。
いまだに何のシッポも出さないトム。
このもったいぶった脚本には参るけど、いつまでもそのままって訳にもいかないだろう。
しかもリズに養子を断わられたトムが、あのルーシー・ブルックスと会ってるじゃないの(笑)。
まあ、気持ちは分かる。 いや、普通はそうなる。ここはトムは悪くない。
いや~おもしろい。

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